第1関節とタッチ

26日のコンサートでモーツァルトの連弾を弾きますが、その練習を重ねてみて、自分としては新たな発見が結構ありました。ソロの曲では気付かなかった事かもしれません。

新たな発見の一つはタッチで、それは指の爪のところの第1関節をぐにゃっとさせて弾くタッチです。鍵盤に当たる面積を広くします。

これはこれまでもアルペジオのような伴奏の形や印象派の曲などで使ってはいましたが、モーツァルトでは使ったことはありませんでした。

私は連弾でファーストという高音側を受け持つため(ソロ曲より高音が多い)、右手は普通に弾けばクリアな響きになるものの、どうしても音色が均一になってしまい、セカンドの人の左手低音とミスマッチだったり、全体のメリハリも付きにくく、また左手の伴奏も高音部になるため、普通に小さく弾いてもクリアすぎて不満がありました。それで試しにこのタッチを音楽的に柔らかくしたい部分で使ってみました。結構高音部に軽さや柔らかさの変化が付くことがわかり、発見でした。

これは今後応用できると思いました。

普段、「ピアノの基礎」という大義のもと、生徒にはいつでも第1関節がぐにゃぐにゃしないよう注意しているのですが、要は腕が楽になっていることとそれぞれの関節に力が入りすぎないこと、そして(特に手の小さい人には)第3関節のフォームが大事な基礎であって、第1関節に関しては、「どういう音が欲しいか」を考えてみることのほうが大切なのかもしれません。