今月初めに、夫がお世話になっているデイサービスで、初めて娘と共に演奏してきました。
夫のデイサービスにはピアノが無いため、これまで演奏に伺うのは無理だと思っていたのですが、今回、電子ピアノがあるらしいとのことを夫から聞き、急遽実現の運びとなりました。
ただし、打ち合わせをしてみますと、実際は、電子ピアノではなく、卓上キーボードでした。
どうだろうかと迷いましたが、卓上キーボードは我が家にもあるので、それを使いながら、選曲してみました。音の強弱が無くて良いもの、ペダル無しで弾けるもの、両手重音の効果のないもの、…そんな基準です。
試してみると、娘のヴァイオリンソロの伴奏ですので、なんとかなりそうでした。
選曲はバッハのG線上のアリア、ブラームスのハンガリー舞曲5番、ベートーヴェンのト調のメヌエット、グリーンスリーブス、あとは娘のバッハの無伴奏からガボットなどでした。
当日、これらの曲の演奏を終えると、皆さんが大変喜んで下さっている様子が見えました。私たちも温かな空間で気持ち良く演奏出来、喜んでいただけたことがとても嬉しく、充実した想いに満たされました。
ところで、卓上キーボードですが、デイサービスでのそれは新しいタイプで、我が家の古いものと違い、強弱がタッチで多少変えられました。選曲も良かったせいか、クラシック好きの夫も大変満足してくれていました。
実は私もキーボードを練習することで、得たことがあります。残響の無い音をペダルに頼らずにつなげる奏法、それぞれの音の長さに気を配ることで表現力をつけること、重音の中の音の選択(全部鳴らそうとすると、電気なので逆に響かなくなる)そんなことなのですが、自分のピアノに向き合ったとき、これらが生かされていることが感じられました。これもボランティア活動の収穫と言えます。