ルーベンス展へ行く

《パエトンの墜落》 《マルスとレア・シルウィア》

ルーベンス展に行ってきました。画像は国立西洋美術館のサイトからコピーしました。スケールの大きな肉体美と同時に、神話や聖書の真実味が有無を言わせず迫ってくるかのような表現でした。イタリアの古代彫刻や考古学を相当研究した人だそうで、やはりルーベンス以降の絵画にその技が大きく影響を与えたことを考えると、ヨーロッパ芸術のルーツはギリシャとローマなのだなとあらためて思いました。

職業画家としての完成度がとてつもなく素晴らしいということは、自分が本当に描きたかったことと一致していたということなのかしら、なんても思ったり。

フランダースの犬で最後のシーンに出てくるキリストの絵は今回の展示にはありませんでしたが、ルーベンスの絵を前にして純真無垢な心が圧倒され感動とともに魂が昇華していくという感じはこの展示会を見ても良くわかりました。(昔、昔、幼い子供たちに「フランダースの犬」を読んであげているうちに、最後のシーンで読んでる私が大泣きしてしまい泣きながら読んだっけ。パトラーッーーシューズルズル、と。)

同時期の音楽としてモンティヴェルディやシュッツの音楽が音声ガイドでは流れていました。バッハ以前となると雰囲気のみ味わうという感じの私ですが、絵画としっくり合っていて、なんとなく納得できましたし、良い経験でした。