コロナ禍の夏にて

7月と8月があっと言う間に過ぎ去りました。
今年の夏はコロナ禍と厳しい暑さの中でした。冷や冷やしながらの活動ですがそれでもピアノ教室ではほとんどの生徒さんが普段通りに来てくれましたし、合唱団のほうも、人数の多い「レッツ・スィング」は男声と女声に分けて半分ずつの時間を使いながらですが7月3回、8月2回のレッスンを、「さかなの会」は7月2回、8月3回のレッスンが無事に出来ました。

また普段の仕事に加え、7月に1回、8月に2回の本番がありましたので、その練習や合わせが入り、そして当日の本番とで結構忙しくもとても勉強になった充実した日々でした。

7月の本番は、例年の与野音楽連盟主催の「音楽家の集い」でのソプラノ伴奏5曲、そして8月には初体験のNHK合唱コンクール小学校部門の埼玉県本選で、課題曲「好奇心の扉」と自由曲「ポプラの木に囲まれた村で」の伴奏をしてきました。

NHK合唱コンクールは、何気なくテレビで聞いていたのと、実際関わってみるのとではそのレヴェルの超高さに大きな驚きがありました。いやー、小学校であっても県やブロック優勝校のレヴェルというのは本当に凄いです。普通の小学生が一生懸命頑張っていつもより上手に歌えましたくらいでは次のステージには行けないのです。国際コンクール優勝並みのレヴェルが要求されています。その為には熟練された指導力と特訓とが必須の世界ですね。

私自身コンクールは大の苦手ですが、今回、共に目指した小学生との付き合いを通して、彼らにとって最高の一夏の経験だったと感じさせられ、私のコンクール嫌悪感はすっかり改めさせられました。音楽の神髄への真剣なアプローチ、感性の集中、上手な演奏との違いの分析、一緒に歌う仲間への配慮、より良い発声、そんな諸々のことが小学生時代に学べるって凄い貴重な経験だと思います。私自身も真剣に取り組む小学生たちから人生のギフトをいただけたように思え、結果は出ませんでしたが、この貴重な経験に感謝です。

8月2回目の本番は、大宮音楽家協会主催の「名曲コンサート」でした。一昨日無事に開催、終了できました。私は「魔王」の伴奏、オペラ「トゥーランドット」より抜粋5曲の伴奏、音楽物語「ペールギュント」連弾版での後半4曲を弾いてきました。どの曲も本当に勉強になりました。中でも「魔王」はお断りしようと考えたくらい弾ける気がしなかった曲ですが、この曲だけは6月くらいから1日も欠かさず毎日練習しました。弾き切るために必要な筋肉が落ちて欲しくなかったし、連打の感覚を忘れてはいけないと感じたからです。

当日は、太って少し窮屈になったドレスがサポーター代わりにお腹周りをぎゅっと閉めてくれたおかげで、逆に腕が少し楽になりました。「魔王」はじめ無事に弾くことが出来、お客様(いつもの3分の1ほどでした)にも喜んでいただけたようでホッとしています。ドレスに感謝かな。

9月からのコロナ禍の中の活動がどうなるか依然未知数ですが、怖いながらも臨機応変な心持でいようと思います。

NHK合唱コンクール マスク着用、無観客で行われました。
ペールギュントではヴァイオリン、フルート、ソプラノ、ダンスも加わりました。写真の時だけマスクをはずしています。