ヘンゼルとグレーテル

学生の生徒さんの発表会を11月に予定しています。毎年発表会ではアンサンブルの練習として連弾や合唱を取り入れているのですが、今年はオペラ「ヘンゼルとグレーテル」のお話を進めながら、連弾と歌を挟んでいくことにしました。コーラス「さかなの会」の皆さんにもゲスト出演していただき、手伝ってもらうことにしています。

オペラ「ヘンゼルとグレーテル」はドイツの作曲家フンパーディンク(1854-1921)によるおとぎ話のオペラです。全曲のピアノ連弾スコア譜を手に入れることが出来、またこども向けの連弾譜も購入し、さらに幸運なことに、武蔵野音大の付属音楽教室で公演したときに使用していた全曲ピアノ伴奏スコアもお借りできました。

それらをもとに、ピアノ教室用に台本を作り、連弾譜をそれぞれの生徒さんに合わせて割り振りしてみました。

さて、フンパーディンクのこのオペラはとても素敵です。主な曲のメロディはかわいい民謡のような感じなのに和声が一味素敵に違うのです。調べてみたら、なるほど、ワーグナーの弟子だったとか。

お話も、本当は恐ろしいグリム童話の「ヘンゼルとグレーテル」ではなく、オペラでは、お父さんとお母さんの愛情に包まれ、森の妖精にも見守られ、魔女をやっつけた後は皆で神様に感謝するといったおとぎ話となっています。

準備を始めたときは、オペラのあらすじばかり追っていて、グリム童話の方をすっかり忘れていましたが、そう言えば、グリムのほうは継母が口減らしのために子どもたちを森へ捨てるというお話しでした。おぉこわっ!

こんな内容は、ピアノ教室のかわいいちびっこさんたちには伝えられませんね。フンパーディンクもグリム童話を修正したかったのかも。(台本は作曲者の妹だそうです。)愛情に包まれたメルヘンのほうが俄然素敵です。

もうすぐ「ブリランテの会」

大人の発表会「ブリランテの会」まであと2週間です。プログラムや当日のスケジュール表等の資料も出来、ホールとの打ち合わせも済ませました。

出演される方々もそれぞれ頑張ってくださり、それがとても伝わってくるこの頃です。

私はコーラスの指揮で出演もしますが、普段和やかなコーラスの方々が、本番が近づくにつれ、目標に向け皆が一つになる緊張感や真剣さみたいなオーラをグーンと放たれるのをひしひしと感じます。

今日は、ピアノの生徒さんのリハーサルを教室でしましたが、ピアノの方々も同様です。一人一人一段と気合が入ってきていました。

大きな舞台では、音楽そのものと自分自身とに真剣に向き合い取り組んでいないと成果が出ないですから、その意味でもアマチュアの方々として本当に立派なことだと思います。

そして、この適度な生き生きとした緊張感が、人生の中での気持ち良い活力源となってくだされば良いなと、主催者として望んでいます。

夏休み終わり

夏休みも終わり、9月となりました。学校へ行っている子供たちがいるわけではないし、仕事もそのまま変わらずしていたのですが、やはり、8月は猛暑ですから夏休み気分を作りたいです。我が家はドイツ在住の次女が夏の休暇を利用して毎年1か月ほど帰国するので、そのとき一緒に(我が家なりに)遊びます。

今年のイヴェントはNACK5へアルディージャの試合観戦、そして箱根旅行でした。NACK5へは皆でオレンジファッションとタオルで気合を入れて行きます。その日は久しぶりの勝利で、皆で万歳ができました。

箱根旅行は台風が微妙でしたが、日頃の行いが幸い!、傘は一度も使わずに、散策と温泉を満喫できました。

さて、次女が無事にドイツへ戻ると、私の夏休みも終えた気分です。このところ忙しい日常です。大人の発表会「ブリランテの会」のプログラムや資料作り、学生の生徒さんの発表会の準備、来月のコンサートの準備などなど。

しかしながら、家族と共に気分転換ができたおかげで、次への活力がありますよ。これからも元気に乗り越えていきたいものです。

 

箱根ポーラ美術館

ボランティアへ

今月初めに、夫がお世話になっているデイサービスで、初めて娘と共に演奏してきました。

夫のデイサービスにはピアノが無いため、これまで演奏に伺うのは無理だと思っていたのですが、今回、電子ピアノがあるらしいとのことを夫から聞き、急遽実現の運びとなりました。

ただし、打ち合わせをしてみますと、実際は、電子ピアノではなく、卓上キーボードでした。

どうだろうかと迷いましたが、卓上キーボードは我が家にもあるので、それを使いながら、選曲してみました。音の強弱が無くて良いもの、ペダル無しで弾けるもの、両手重音の効果のないもの、…そんな基準です。

試してみると、娘のヴァイオリンソロの伴奏ですので、なんとかなりそうでした。

選曲はバッハのG線上のアリア、ブラームスのハンガリー舞曲5番、ベートーヴェンのト調のメヌエット、グリーンスリーブス、あとは娘のバッハの無伴奏からガボットなどでした。

当日、これらの曲の演奏を終えると、皆さんが大変喜んで下さっている様子が見えました。私たちも温かな空間で気持ち良く演奏出来、喜んでいただけたことがとても嬉しく、充実した想いに満たされました。

ところで、卓上キーボードですが、デイサービスでのそれは新しいタイプで、我が家の古いものと違い、強弱がタッチで多少変えられました。選曲も良かったせいか、クラシック好きの夫も大変満足してくれていました。

実は私もキーボードを練習することで、得たことがあります。残響の無い音をペダルに頼らずにつなげる奏法、それぞれの音の長さに気を配ることで表現力をつけること、重音の中の音の選択(全部鳴らそうとすると、電気なので逆に響かなくなる)そんなことなのですが、自分のピアノに向き合ったとき、これらが生かされていることが感じられました。これもボランティア活動の収穫と言えます。

「デュオバイナリー」ベートーヴェン2回目のコンサート

今回演奏者2人とも、コンサート本番の3日前にドイツより帰国し、翌日がホールリハーサルで、翌々日が本番でした。体調を心配していたのですが、幸い、ドイツを出るときも、帰国してからも、十分に元気そうで安心しました。このところの少し涼しい気候も幸いしたようです。

会場手配やチラシやプログラム、その他もろもろ、本番に向けて、本人たちがしっかり準備していました。が、当日だけは、不慣れながら私は受付係、長女はプログラム渡す係とドリンクサービス係、長男はドリンクサービス係と録音係、ピアニストの美奈さんのご家族も同様にといった感じで双方一家総出でした。

   

おかげさまで、100人ほどのホールでの手作り感一杯の温かなコンサートが出来たように思います。

お越しくださいました方々に心より感謝申し上げます。

全曲を演奏することでプロとして得るものというのは、大変大きなものがあるのではないかと想像します。

この日もデュオバイナリーとしての確かな成長が見られたように思いました。

また、聴く側も、全曲を通して聴くうちに、ベートーヴェンが今の時代に生きているかのような身近な存在になっていく感覚を覚えます。

来年は、いよいよ最終回。2017年7月30日、ムジカーザにて、3番、9番、10番です。とても楽しみです。

今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

めだかの赤ちゃん

1昨年の冬にメダカを数匹いただき、リビングで餌やりと新しい水を補給するぐらいのことで飼っていたところ、昨年の春に卵を産み落としたメダカさんがいて、それら卵を別の容器で育てていたのですが、結局1匹だけ生き残り青年へと成長してくれました。

そして、今年の6月始めくらいから初代の2匹生き残っていたオスとメスが、またまた次々と産み始めました。それで、今回は小さな容器で卵をふ化させた後、新たな水槽を用意して、そちらに昨年から生き残ってくれた青年1匹と赤ちゃん達とを入れ、ピアノの部屋へ置いてみました。

赤ちゃんは現在7匹入っています。水槽の大きさと、成長したあとの大きさを考えるとこのくらいがベストかなと考えています。

リビングに置いている卵専用の容器のほうでは、今でも次々ふ化し、20匹くらいいますが。

さてメダカは生徒さんに大人気です。学校や家でも飼っている生徒さんが多く、いろいろ教えてもらったりもします。

「この子オスだ。」ととっさに青年メダカを見て教えてくれた生徒さんがいたり、新しい水槽に移したばかりの時に、「赤ちゃんにはろ過機は使わないほうが良いよ。」と教えてくれた生徒さんがいたり。

おかげでなんとか全員うまく生きていてくれています。

ピアノとは関係の無いメダカの話をしたりすると、レッスンの時とは違う、生き生きした表情が見られて面白いです。こんな面があるんだと教えられますし、皆とても可愛いですね。

*その後:メダカの赤ちゃんは次々亡くなってしまい(たぶん、青年君に食べられた)、青年君を親メダカの水槽へ移し、レッスン室の水槽には新たに赤ちゃんメダカ3匹を入居させました。2週間ほど経過していますがこれでなんとか無事です。

混声コーラス「さかなの会」

今月から混声コーラス「さかなの会」を始動しました。3日に初回の集まりがあり、早速坂本九さんの遺作である「心の瞳」を始めました。

コーラスの方やピアノの生徒さんに声をかけたものの、初回に何人集まってくださるだろうかと不安なまま練習場所の東大宮コミセンへ出かけましたが、幸せなことに素敵な女性6名とこれまた素敵な男性3名が集まって下さいました。

この日は暑い真夏日でしたが、練習が終える頃には混声の響きが爽やかに会場に響きました。大変気持ち良かったです。

日曜日の練習ですので、これからも爽やかな気持ちの良い時間を共有できれば良いなと夢を描いています。

いつでも参加者歓迎です。→さかなの会のお知らせ

コール・エーデルワイス

与野で活動している女声コーラスグループ、「コール・エーデルワイス」は私が16年ほど前から指導している団体です。私にとっては、初めてコーラス指導ということを始めさせていただいた大切な団体です。

16年前は50、60、70代でいらっしゃった団員も今では60、70、80代となられ、それでも今なおお元気に美しい声で歌ってくださいますから、いやあこれは指導が良いのですね。ナンテ自画自賛!実は皆さん健康第一に凛と生きていらっしゃるからですね。

とはいえ、今年度から残念ながら長年参加してきた埼玉県の合唱連盟を脱退しました。というのも、合唱祭が行われる会場までの道程が電車を乗り継いでたくさん歩かねばならず、それがしんどいという方が増えてきたからです。ただしその代り、地元での活動を楽しもうと、今年は与野音楽連盟主催のコンサート、いつも利用している公民館での公民館祭り、そして私の主催する「大人の発表会ブリランテの会」(9/25 彩の国さいたま芸術劇場)へ参加することになりました。

身の丈の本番があることで、今まで同様に生き生きと活動出来ています。

ところで、嬉しいことがありました。コール・エーデルワイスの団長さんがホームページを作成してくれたのです。

若く頼もしい団長さんに感謝です。

これを機に新たな発展が絶対ある!と祈りつつ、私も更に頑張ろうと元気が出たのでした。

どうぞご覧ください。→コール・エーデルワイスのホームページ

一気読み

本を読み始めるとすぐ寝てしまう私ですが、今月珍しくこの2冊は一気に読みました。

  

池井戸作品は明快な勧善懲悪的な展開が好きです。今回もいつものように、サラリーマン社会の表と裏の事情の矛盾を誰がどう判断し、どう暴かれていくかの展開なのですが、これまで読んだ彼の作品よりも、悪と思われる事情が単純では無く、誰でもが陥りそうな過ちでもあるため、どの人物像にも人間的な共感が深まり、とても面白かったです。

また、私の仕事とは全く違う社会での話だからこそすんなりと楽しめたとも言えるかもです。

トットちゃんは、これはもう本当に久しぶりに笑いました。ユーモアのセンス抜群です。書かれているたくさんの失敗談が、読み終えた後も思い出して想像するだけで笑えてくるのですから。

そしてトットさんが多くの人を見つめる眼差しが素敵です。温かさのある真っ直ぐな眼差しが彼女の魅力なのだなと思いました。

ところで人間的な大きさは雲泥の差ですが、失敗談だけは私も負けず劣らずなので、その点も癒されました。

音符

5線の譜面に並ぶ音符を見て、階名で反応出来、メロディ等の横ラインを階名で歌えることは、演奏の練習のとき大切と思います。

最近気づいたのですが、アマチュアの楽器奏者の方で、階名は頭の中には無く、譜面がそのまま楽器を演奏する手の位置へと直結され、あとは耳で判断という方が案外いらっしゃいます。コーラスの方たちも、譜面の図柄とあてはめられる文字と耳とで音高を判断され、階名は頭の中には無い方が結構多いようです。

音楽の専門学校ではこれは有り得ないわけですが、アマチュアの方にとっては、いちいち階名を唱えるのは大変な労力ですから、とりあえずそれで演奏を楽しめれば良いのだと思います。

ただし、これは限界があると思うのです。

理論が理解出来ないのではないかと思えるからです。

主音は、主調は、主和音や属和音は、音程は、テーマがどのように変化しているかなどなど考えるときに、階名という言葉で表せないため、理解しづらくなるのではないでしょうか。

ピアノ教室の子供たちにも階名唱苦手さんがいらっしゃいます。毎回ソルフェージュをしたりしていますが、昨日は、更に徹底したく、グッズを手作りしてみました。

とりあえず3度音程が読めるよう、和音の形にしたカードを作りました。

これでどうかな。音楽を愛する皆さん階名読みに慣れましょうね。