新学期にて

新年度が始まり、4月がもう少しで終えるところです。学生の方々もようやく慣れてきたところかと思います。

今月の我が家の一番のニュースは、次女家族の引っ越しでした。同じ地域に住んでいたので、これまでは何かと孫たちの世話をしたり一緒に遊んだりしておりましたが、今はもう彼らはアメリカのシカゴ郊外です。LINEでお互いの様子がわかるご時勢とはいえ、昼夜全く逆の遠い日本から毎日無事を祈るばかりです。

さて、今月は混声合唱団「レッツ・スィング」の久しぶりの合唱祭出演がありました。(23日さいたま市文化センター)
全33団体の出演でしたが、なんとその一番最後という抽選での順番でした。コロナの影響で、会場で他団体を聴きながら待つ長い時間の中で、皆で声を出す時間の設定も無く、リハーサルも無く、3団体前に通路へ出たその時だけが唯一準備の時間でした。
「はい、首回して!次は肩、背中、腰回して!はい、その場駆け足しよう!はい、吹き矢50回ね!軟口蓋持ち上げて軽くにゃんにゃん言っておこう!出だしのテンポ確認するよー!」などなどドア係りの方に笑われながら大急ぎで歌う態勢へと準備です。舞台袖へ移動してからは各自精神統一していただき前団体の演奏を待ちますが、前団体は、なんと浦和一女のOG合唱団La Merです。全国大会でも賞をもらってる超優秀合唱団。若くつやのある美しい声が聞こえてきます。しかし、まあ、年齢差も実力差もありすぎて、平均年齢80歳の我が団員の皆さんにとっては特に気になることもなかったような感じも。

さてさて、その本番での講評ですが、私はそれを読み、今月の寒暖差の激しかったことによる体調不良的な身体の重さがおかげさまで一気に吹き飛びました。

「無理押ししない男女の声がうまくミックスし、美しいユニゾンで歌えています。ハーモニーのバランスも良く心地良い演奏。各パートとも力まず、柔らかい声で歌われていることがとても素晴らしい美しい合唱となっています。今後もその方向で頑張ってください。」

これって私が目指したかったことです。団員の皆さんに感謝!来月からもその方向で頑張りまっす!

転勤でお別れした生徒さんから手作りカードをいただき大感激!新中学生生活も頑張ってね!

今年の桜見物は北本市へ。石戸蒲桜、北本自然観察園、子供公園、城ケ谷堤、高尾さくら公園、どこも素晴らしかった。

 

シカゴのスーパーは二人乗りのカートがあるらしい。どこへ行っても広くて大きいとか。

少しづつ春です

先月の光熱費は過去最高値でした。我が家では寒い時期は居住空間のガスストーブとリビングの床暖房と寝室のエアコンはついついケチらずに使用してしまいますが、先月は請求書を見てびっくりでした。さすがにこれは倹約しないといけない!と思ったところに今月に入り随分と暖かくなり、床暖房も寝室のエアコンも不要となり、ガスストーブもそろそろ仕舞っても良いような気温となり倹約は棚上げです。今日は平年に比べて10日早く東京の桜の開花宣言があったくらいです。

巷のコーラス活動も少しづつ戻り、様々なコンサートの情報が入るようになりました。ほぼコロナ前に戻っているように思います。私の「さかなの会」も、先週「見沼文化まつり」という催しで発表してきました。マスクを外し皆で気持ちよく歌えたように思います。「レッツ・スィング」も来月の浦和文化センターでの「合唱浦和の会」の発表に向けて本腰を入れているところです。

ピアノの生徒さん方も、年度の変わり目で忙しいようですが、心なしかコロナも収まり傾向で元気が戻っているような感じもします。合唱の伴奏に選ばれて見事に演奏してくれた生徒さん、転勤の為今月いっぱいのレッスンをこれまでにないパワーで練習してきてくれる生徒さん、新1年生に向けてしっかりお姉さんに変身した生徒さんなどなど、皆さん頑張ってくれて嬉しいこの頃です。

このままコロナやらで委縮した活動にならずに、元の様に様々な活動がのびのび続けられることを願うばかりです。

混声合唱団「さかなの会」。お休みの方の分も歌えました。「気球に乗ってどこまでも」が好評でした。
我が家の姫コブシ。古民家のような我が家となりましたが、姫コブシと35年の付き合いです。

京都旅行

中学と高校の修学旅行はどちらも京都でした。世間知らずの典型だった私は、京都の修学旅行がどのような意味があるのか、高校3年生の時点ですら考えていませんでした。浅はかな学生の私には歴史も遠い、日本の文化も遠い、ましてや仏教や神社のことなど遠い遠い存在でした。

50代で夫が倒れた後、どこかへ連れて行きたくて、紅葉の京都を選び、京都駅から観光バスに乗車して穴場的な紅葉を堪能したことがあります。この時初めて心から京都を観光した気分でした。紅葉の景色が目的でしたが、それが本当に美しく今でも脳裏に残っています。この時は、夫も今とは全く違い(今は不可能)、杖をついて良く歩いてくれました。

今回は、中学、高校で行った京都の典型的な場所をもう一度行ってみたいと思い立ち、夫を預け一人で周ってみることにしました。学生の頃と違う自分の中の成長を何か感じられるのではとの期待も込めて。

智積院(我が家のお坊さんが真言宗智山派だそうでまずはここにお参り)、三十三間堂、清水寺、八坂神社、建仁寺、翌日に金閣寺、龍安寺、仁和寺という弾丸1泊旅行でした。

さて学生だったころから、私は成長しているかについてですが、「大いに疑問」というのが自分の答えでした。けれどただ一つ、大きく違ったのは、「金閣寺」が実に美しいと感じた事、鮮烈な景色として目に飛び込んできたことは成長なのかどうかはわからないけれど、旅の大きな収穫でした。それから、旅行を振り返るたびに、日本の文化や独自の景色や神社仏閣の美しさが美しいままずっと存続して欲しいと脳裏の映像とともに願う気持ちが湧いてくる、そんな点はわずかな成長なのかもしれません。

 

寒中お見舞い申し上げます

昨年3月に義母が旅立ち、今年の新年のご挨拶は控えさせていただいております。
昨年は大変お世話になり有難うございました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

昨年12月18日には大人の発表会「ブリランテの会」を無事に開催出来、ご出演の皆さまの熱演のおかげでとても聴きごたえのある良い会となりました。ご出演の皆様有難うございました。また今年も秋以降に開催する予定ですので、日頃の目標になさっていただければ嬉しく思います。

魚水愛子ピアノ教室発表会の方は今年のホールをすでに取りました。6月17日(土)産業文化センターホールです。楽しい会になりますよう頑張りたいと思います。どうぞご予定ください。

もう一つ、今年の大きなイヴェントとして、混声合唱団「レッツ・スィング」の20周年記念コンサート復活版があります。10月22日(日)大宮レイボックホール小ホールです。本来2020年の4月に開催予定でチラシやチケットまで作成しておりましたが、コロナで断念せざる得ませんでした。団員の平均年齢は2歳上がりましたが、平均年齢80ウン歳とは思えない温かなハーモニーと昭和の名曲のそれぞれの心情を人生を踏みしめてきたからこその表現で響かせてくれることと思います。いよいよ今月から団員とともにコンサートに向けて再び準備始動します。団員の皆さんの健康を願いつつ、私はとても楽しみにしています。まだ先の話ですが、ぜひご予定頂けると嬉しいです。

では、今年も平和と健康を祈りつつ元気に過ごしましょう。

以下の写真は昨年暮れのブリランテの会(於、フェリーチェ音楽院)の様子です。

あっという間に冬ですね

お教室に例年通りのクリスマスツリーを飾りました。ただ今年は真ん中に長女手作りの可愛い刺繡のオーナメントを飾ってあります。私のイニシャルのA が入ってますよ。
12/5大宮ふれあい館でボランティア。クリスマス曲やポップス等、ヴァイオリンとヴィオラで活躍する矢口さんと一緒に演奏してきました。

 

ジャーン。大トロ。これまで生きていて最高の味でした。長女さんからのプレゼント。まさに「芸術」を味わわせてもらいました。このあとドイツ戦に燃えたその日のことでした。

 

仕事の合間に大好きな孫と一緒。大きくなったでしょ。

 

すっかり秋に

猛暑が去り、すっかり秋になりました。朝晩冷え込むようにもなりました。この秋冬はピアノを演奏する機会がなんだかんだちょこちょこあり、老いてはいられず、部屋を暖めて楽譜とにらめっこするこの頃です。そう言えば、少し前に、ガーシュインのラプソディインブルーを友人と連弾で弾きました。これは仕事ではなく、仲間内の発表会みたいなコンサートでしたが、久しぶりにとても楽しく演奏できました。弾きながら、あらためてガーシュインの魅力に引きこまれ、楽しく弾かずして何の意味があるみたいな心境でした。考えてみれば、普通のクラシック曲もそうなのですよね。

毎年10月はハロウィンの飾りを少しして、生徒さんにも小さなお菓子を渡します。あっ今月渡し忘れた生徒さんもいます。ゴメン、来月渡しますね。
家の前にコスモス畑が有り、「ご自由にお取りください」との看板があるので毎年頂いています。
34年来お付き合いの金木犀。だいぶ剪定して小振りになりましたが、今年もちゃんと咲いて香りを漂わせてくれました。
数年前小さな鉢の中の紫の実が可愛くて購入しましたが、地植えにしたところみるみる成長して庭への通路をふさいでいます。でも柔らかい枝なので暖簾のように押しのけて通っています。

 

 

長崎の鐘

先日、浦和コミュニティセンターホールにて、平均年齢80歳を超えた私の誇りの合唱団「レッツ・スィング」が、所属している浦和連協の「クラブ活動交流会」という催しで3年ぶりにコーラスを発表しました。「レッツ・スィング」は一昨年20周年記念コンサートを開催する予定でチラシやチケットまで作成し準備を進めていましたが、コロナの流行で断念せざる得なくなり、それ以来、練習も中断したり再開したりの活動となり、発表の場は全く無くなる状態でした。

今年は現段階においてだいぶ感染者が減り傾向ということで、ようやく発表出来る運びとなり、久しぶりに舞台上でマスクを外して気持ちよく歌うことが出来ました。

コロナ禍の中でずっと温めてきたそれぞれの曲でしたので、今回とても素晴らしい演奏だったと自画自賛しています。曲は「ゴンドラの唄」「銀色の道」「無縁坂」「長崎の鐘」「昭和の歌メドレー、白い花の咲くころ~鈴かけの径(みち)~山小舎の灯(ともしび)」でした。どの曲も懐かしい名曲ですが、その中の「長崎の鐘」(サトウハチロウ作詞 小関裕而作曲)は、団員よりいくらか若い私は実はもともと知らず、団員の希望曲として知ったのをきっかけに、昔の音源を聴きながら合唱用に私が編曲してみたものです。

さて、数年前に練習する曲としてこの「長崎の鐘」を選曲をしたときに、もとになっている実話に接すると、さらにこの曲が胸に響きました。原爆投下地の長崎での実話をもとに作曲された曲だったのです。

この夏に九州宮崎へ義母の納骨式のために行きましたが、帰りに長崎へどうしても寄りたくなったのはこの曲のおかげです。平和公園と永井隆記念館と浦上天守堂は是非とも周りたいと思い実現させてきました。長崎をさっと観光してみて、長崎の街は原爆とキリスト教との重い歴史を地層の中にしっかり抱え込んだ街と思えましたが、グラバー園などの素敵な洋館や大変急な坂の上から見える港や海の景色がそれらの重さを外交的な気概へと向かせてくれている、そんな街にも思えました。

話を戻しこの「長崎の鐘」ですが、大衆歌謡曲としてではなく、平和への祈りや日々の救いを得る名曲として、これからも合唱団で歌い続けていきたいと願っています。またいつの日かレッツ・スィングの歌う「長崎の鐘」をアップしてみたいです。「長崎の鐘」の元になっている実話をご存じない方は、是非「長崎の鐘」や「永井隆」で検索なさってみてくださいね。

永井隆が過ごした家。如己堂。(にょこどう)

 

この夏

8月ももう終わります。今年はコロナと猛暑のダブルパンチのような夏でした。暑くて動く気が起きなかった日も多かったですが、私はなんだかんだ忙しい夏でもありました。

この夏の大きな出来事として、3月に97歳で大往生した義母の納骨式とお仏壇の我が家への引っ越しと初盆の執り行いがありました。納骨式はお墓のある宮崎で行い、お仏壇は我が家の押入れをリフォーム工事してお迎えし、初盆はお坊さんに我が家に来ていただき身内が集まりました。

この歳になるまで両親や兄姉任せの法事でしたから、特に信心深いわけでもない私は慣習のままに過ごすのみで仏教とは全く希薄な関係でしたが、この夏、ご仏壇をお迎えしたりお墓の管理をしたりお盆を執り行ったりすることで、仏教についてその教えについて調べたり聞いたり考えたりせざる得なくなりました。でもそのことは私の精神面を私なりに成長させ落ち着けさているみたいなところもあり、忙しかったけれど年齢的にも良くお似合いの夏の出来事だった気もいたします。

さて、コンサートも一つありました。大宮音楽家協会恒例の「名曲コンサート」ですが、連弾で「新世界より」2楽章テーマ&4楽章を弾きました。(レイボック小ホール)ドヴォルザークに思いを馳せつつ曲と深く向き合うこと、パートナーと合わせてみること、それらはとても勉強になりました。ところで、ドヴォルザークは大変な鉄道オタクだったそうです。それを知ったことは、今回の「新世界より」の細かな解釈へと大いにつながりました。

押入れをリフォームしてお仏壇を入れました。
宮崎の帰りに長崎へ寄りました。式典の準備中でした。
連弾仲間。弾き終えてリラックス。
この夏は松本清張にはまった。読み出したら止まらなかった。

レイボックホール

大宮駅東口徒歩3分という好立地に今年4月にオープンしたレイボックホールの大ホールへ昨晩行ってきました。もちろんコンサートです。ピアニスト辻井伸行とヴァイオリニスト三浦文彰とARKシンフォニエッタによる全国ツアーです。昨晩は、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲とピアノ協奏曲4番でした。指揮は三浦文彰で、ヴァイオリンコンチェルトは弾き振り、ピアノコンチェルトは指揮者に徹していました。

演奏がとても素晴らしかったです。世界的なお二方の演奏を身近な地元で聴くことが出来、音楽的にも技巧的にもそれぞれ実に素晴らしい演奏でしたから、この夜はとても嬉しく満足でした。
また新しいレイボック大ホールでコンチェルトを聴いてみて、ホールの音響も結構良かったです。ソリストの音が細部まで良く聞こえますし、オーケストラも迫力を感じさせてくれました。金管楽器がすぐ後ろの反響板のせいか少し響き過ぎる気もしましたが。(ホールは満席でした。)
それから三浦文彰さんはヴァイオリンのみならず指揮者としても凄い方でした。溢れるような才能がビシビシ伝わりました。偉大なベートーヴェンに再会出来たようなそんな気持ち良さを味わうことが出来ました。

大宮は我が町ですので、こうしてどんどん質の良いコンサートを開催して欲しいと願っています。願わくば…、サッカー…アルディージャも…頑張っておくれ~~(-_-;)

アルゲリッチ&フレンズのコンサート

6月3日にすみだトリフォニホールにて開催されたアルゲリッチ&フレンズ~イヴリーギトリスへのオマージュというコンサートへ行ってきました。80歳を超えてもなお現役第一線で世界を股に活動してくれているアルゲリッチを、同じく高齢の私が生きているうちに(アルゲリッチさんとは一回りくらい違うけど)聞いておきたいと思い、先行予約でなんとかチケットを手に入れました。

満席のすみだトリフォニーホールのだいぶ後方の席で(それでも手数料入れてなんだかんだ9000円くらい)、舞台が夢の中の様に小さく遥か彼方に見えるため、どんなふうに聞こえてくるのか始まるまで不安でした。

が、1曲目のフランクのヴァイオリンソナタのピアノのイントロでその不安は消えました。なんと美しい音色。これまで何度となく聴いている曲ですが、初めて聴くような誘い込むような幻想的な美しさに、一瞬でわー来て良かった、と思いました。ホール自体の反響構造のみの音響なのか、それとも全曲マイクをセッティングしていたので音響機器を微妙に使用していたのか、そこらへんがわからないのですが、ともかく自然なぬくもりのある生の音色を終始堪能できました。

日本のソリストとの室内楽のコンサートでしたがアルゲリッチさんがトークの後サービスで、ショパンの「パガニーニの思い出」をソロ演奏してくれました。それがまた実に絶品でした。
私なりに感じるのは、アルゲリッチのピアノは自然な流れの心地良い音楽でありながら、やはり全体像の骨格がしっかりしていること、すべての音に意味があり多彩な音色で魅力的にコントロールできていること、室内楽においても見事に誘導したり盛り上げたり寄り添ったりしながらかつ強引さは全くなく共演者とともに作品を完結させていること、などなどです。そんな超熟練された素晴らしさをじっくり感じながら、感動感激してきました。

トークコーナーでギトリスとの具体的な逸話などをもう少し聞きたかった気もしますが、インタヴュアーさんの質問はイメージで例えるとみたいなものばかりで、アルゲリッチさんも戸惑っていらっしゃり、聞く方もよくわからないコーナーになってしまったのが少し残念な点だったかな。

とは言え、久しぶりにレッスンをキャンセルさせてもらい出かけて来ましたが、素晴らしい演奏にとてもリフレッシュ出来たのでした。夫も無事に留守番出来、帰宅時にはすでに寝ててくれてなんとか万事OK。