平均年齢70代の奇跡

本日は、おかあさんコーラス埼玉県大会へ「コール・エーデルワイス」さんと出演してきました。会場のクレア鴻巣大ホールは我々にとって初めてのホールで、会場の音に接するまでは少し心配でした。

ホール内に入るとまず、このホールのデジタルで音響の操作をしているかのような生音とはいくらか違う新しい感じの響きを感じました。反響板とホールの設計の成せる技なのか良くわからないのですが、それでも声が音楽的に伝わる心地良い響きでもありました。

実際に舞台で演奏してみても、我々年配者にとってはとても有難いホールでした。団員の方々も自分の声もホールでの響きも良く聞こえ、とても歌いやすかったと喜んでいました。指揮者の私としても団員との距離を感じるような孤独感が無かったですね。

さて講評には「若々しい声ですね。無駄のない指揮と歌とピアノのバランスがとても良かったです。」「しっとりとした歌声が女声コーラスの魅力を伝えています。」「自然な良い発声で気持ち良く聞かせていただきました。」と3人の講師の先生から書いていただけました。

イエーイ。これは奇跡です。なぜって、我々「コール・エーデルワイス」は確実に平均年齢70才以上です。80代の方も2名。80近い方が2~3名。おかあさんコーラスというよりも、実はおばあちゃまコーラスですわ。

皆さん様々な人生の歴史を乗り越えつつ何十年とお元気に歌ってこられ、レッスンを終えると、良く食べ良く笑い実に良くおしゃべりするのです。つくづく私はそんな団員の方々を誇らしく思うのです。

歌の力、音楽の力、仲間の力、そんな力を合わせて皆さん元気でいて下さるのですから、嬉しく感謝です。今日のホールにも感謝。

*演奏曲は、カッチーニの「アヴェ・マリア」と「ソレアード~子供たちが生まれるとき」でした。「アヴェ・マリア」は、清廉な2部コーラス。「ソレアード」は、すべての子供たちが争いや憎しみのない平和な世の中で生きていけますようにとの願いが込められた歌です。

井上陽水「少年時代」

ゴールド混声合唱団「レッツ・スィング」で只今「少年時代」を混声3部で歌っています。レッツ・スィングの方たちは、ビートルズをこよなく愛しているというベビーブーム世代の60代の陽水よりは微妙に世代が上で、終戦後の復興する昭和をしっかり生きてこられた世代です(ほとんどが70代)。曲の解釈としてその世代間の意識の差を含め、陽水の世界を言葉で伝えようとすることの難しさに苦戦します。

そもそも歌詞が理屈ではなく、とても感覚的です。こうだから悲しい、こうだから空しい、単純にノスタルジックに少年時代が懐かしい、ではないわけです。

はじめからして、「夏が過ぎ 風あざみ 誰のあこがれにさまよう~」と歌いますが、風あざみは陽水の造語で、あこがれにさまよう?何が?という感じですから、皆で意見を出し合いつつ考えていると時に笑ってしまいます。

「夢はつまり 思い出のあとさき~」、この部分も、ある方から、夢が思い出の中に詰ってあとにもさきにも行き場がなくなったのですか?と聞かれたときは、そんな受け止め方もあるのかと、少し驚きました。

この方のですと、「つまりは人生、思い出未満」そんな解釈になるでしょうか。

私としては、「夢というものは、いつも思い出とともにあるもの」みたいに解釈しています。

「ふるさと」に、「~夢は今も巡りて、思いいずるふるさと」とありますが、それの陽水版で「~思いいずる少年時代」みたいな。

他の部分の歌詞もいろいろな解釈が可能です。宵かがり?夢花火?長い影が夜にのびて、星屑の空へ?そんな歌詞に思いを巡らせていると、陽水ワールドへの道が見えてくるようにも感じます。

言えていることは、陽水は人生を肯定も否定もしていないし、決めつけたりもしない。夢を持って羽ばたこうとも言わないし、長い冬が寂しいとも言わない。私の心は夏模様~UH~UH~UH~と飄々と歌う。そこがおしゃれであり、安心でき癒されるし、そしておもしろい。

結論として、世代を超えて味わえるこの名曲を創り上げた井上陽水は不思議な天才的芸術家だということです。

ドイツレクイエムに癒される

社会的なおぞましい事件が続きます。また、私自身も何も怖くなかった若い頃は遠く彼方へと去り、次から次の様々な出来事を受け止め噛みしめねばならない年代であり、時にはその苦さに立ち止まり方向を探らざる得ないこともあります。

そんな折、ベルリンフィルのデジタルコンサートで聴いたブラームスの「ドイツ・レクイエム」が心に染み渡りました。

(ティーレマン指揮、ベルリン放送合唱団)

暖かさ、深さ、壮大さのあるこの名曲は、ブラームスが選択したという聖書からの歌詞による作品で、ラテン語ではなくドイツ語ですが、この歌詞が名曲となる重要な源となっていると思います。

私自身は無宗教ですが、対訳を読み、そのうえで聴いたのですが癒されました。宗教を超えた人間共通の音楽です。

2台ピアノ版もあることを知り、さっそくネットで注文したところです。

アクサンチェス・クワイヤのものです。届くのが楽しみです。こちらはまた報告します。

今月の溜息

どちらのご家庭も時にはそんなことがあるとは思いますが、今月の我が家の家計はオソルベシ。一番の痛手は車検代が大きかったこと。そして夫の新しい眼鏡代と私のついつい手を出してしまった高級化粧品代とコンサート2回分。そのうえ私が寒いのが苦手のためか、電気代ガス代もグーンとアップです。さらに暮れには換気扇掃除が手に負えず、結局クリーニング業者を頼んでしまったのですが、それが今月半ばに来て…この費用も痛かったあ。

しかし、まあここまでは、自分の中では想定内です。

想定外がありました。食洗機が壊れたのでした。トホホ

使用説明書を引っ張りだしてみると、13年前の購入でした。まあ仕方がないかとは思うものの、2,3の部品交換だけで、数万です。しかも交換した結果新品のような状態になるとは断定できません、などと言われつつの部品交換でした。迷いましたが、新たに購入するよりはずっと安いので、渋々お願いしました。が、これで1件落着かと思えばまた問題発生です。

食洗機が使える状態になり、安心したのもつかの間、昨日からキッチンのシンク下の床に水漏れが出ています。

怒りメラメラ。明日、即電話せねば!あーあ、何たるこっちゃ。

今月行ったコンサート、「アレキサンダー・ロマノフスキー ピアノリサイタル」ーーこれはとても良かったので、オソルベシ今月のオアシスだったかな。

ショパン ワルツ嬰ハ短調

この時期、ピアノの生徒さんが急遽体調を崩されレッスンはお休みということが多いです。一昨日は全員お休みでした。皆さん、くれぐれもお気を付け下さい。

そこでぽっかり空いた時間、自分の演奏の録画大会としてみました。暮れに「小犬のワルツ」(6番)を弾いてみましたので、こんどは次の7番、嬰ハ短調に挑戦です。

嬰ハ短調の場合は何べん弾いてみても、「これで良いか」といかないことがわかりました。小品ながら音楽的に様々な解釈が可能なためです。あらためて難しい名曲と思いました。

現段階の今の気分ではこうですが、また10年後に更に自分を磨いて弾いてみます。(10年後は70代!バッチリメイクして派手なドレス姿で弾こうかな。)

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私のホームページ

ここ2年くらい、作成してからもう10年以上になる私のホームページが、更新しようとしてもなかなか画像やファイルが転送できず、作業をするたびにイライラしていました。原因がわからないままに、時々転送できる時もあるので、そのまま適当に文字情報を更新してあとは放っておく状態です。

けれど、さすがにいよいよイライラが貯まり、これではダメと重い腰を動かし始めました。

適当なパソコン教室に電話してみると、その教室の教育プログラムに乗らないと教えてくれなかったり、個別に相談に応じる場合は、出張費とアドヴァイス料とで1万近くかかり、その他設定料がケースに応じてかかるとのこと。

これはちょっと困りますので、今日はビッグカメラへ仕事の帰りに寄ってみました。

ホームページビルダーの売り場できょろきょろしていた時、ちょうど運よくIT関係の業者らしい若い方が(お店の棚の点検と思われるのですが)隣に現れ、さっそく捕まえました。

私は彼と話していて、ようやく納得できたのです。今にしてみると、とんちんかんでしつこい質問をたくさんするオバサンに良く一つ一つ付き合っててくれたものだと、見ず知らずのその若い方に感謝です。

要するに、私の使用していたホームページビルダーは「7」というIBMの超古い製品で、現在はジャストシステムという会社に変わり、「19」というバージョンが店頭に出回っているわけで、私のビルダーだと新しいファイルに対応できないのだと思うとのことでした。

確かに一昔前になるものね。当時四苦八苦しながら作成したものです。

ということで、ついに新しいバージョンを購入しました。

年内にリニューアルしてみようとは思いますが、ページは全く新たに作り直すことになります。マイペースでのんびり楽しみながら、のつもりではありますが、四苦八苦の日々よこんにちは、の心境でもあります。

さて、お楽しみに!

明けましておめでとうございます

私の料理歴は結婚後からです。師匠は家庭料理の分厚いレシピ本でした。結婚するまではほとんど「お任せ」のお気楽学生でしたが、結婚してからは逆に自分で作ることが楽しくて、本を横に見ながら、毎日違うメニューを数か月間作ったりしたものでした。

しかし子供たちがちょろちょろうるさくなってきた頃からは、いい加減料理の始まりです。すべて目分量、自己流、料理教室で学んだりTVの料理番組を見る暇も無く、速さと残り物消費とそれなりの味がイノチの料理となりました。以来数十年。

お料理教室に通う友人にごちそうになると、反省しきりです。やはり見た目も一工夫のお味も違います。私も勉強したいなと思いつつ、自己流がシミついてしまい、なかなか踏み出せないですね。

今年のお節も、というわけで、超自己流。超アマチュア。でも家族の評判はまあまあ。頑張りましたからね。栗きんとん、黒豆、煮物、焼き物は手作りです。

初めての動画 小犬のワルツ

クリスマスの日がシニアコーラス「レッツ・スィング」の今年最後の練習日と重なるため、伴奏の先生とともにミニミニコンサートをすることになっています。連弾の小品を3曲を用意してありますが、時間に余裕があるので、急遽ソロ曲も欲張って準備してみました。

ちょうど生徒さんが始めたところなので、私も弾けるかな?みたいな感じでiphoneでビデオに撮り、初アップ。わー、こんな感じで良いですかあ。(flash playerがないと見られないみたいです。)

http://douga.zaq.ne.jp/pluginplayerv3.swf?video_id=48498692/48498692peevee603705.flv&l=186&u=douga.zaq.ne.jp/viewvideo.jspx?Movie=48498692/48498692peevee603705.flv

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mf を何と読むのでしょう

中学生の生徒さんとレッスン前に雑談をしていたとき、彼女が、「音楽のペーパー試験が悪かった。」と言うので、フムフム、作曲家の生い立ちやファーストネームやミドルネームを聞かれたりみたいな、ピアノ教室ではあまり触れない内容だったのかなと思いきや、「先生、それが腑に落ちないんですよ。」と言うのです。

彼女の説明を聞いて、確かに、私も???

mfやmpを何と読むかという問題に、彼女は「メゾフォルテ/メゾピアノ」と答えたそうですが、それが×だったとのことです。

正解は「メッゾフォルテ/メッゾピアノ」だそうです。

教科書にそのように載っているとのことでした。

私のピアノ教室では「メゾフォルテ/メゾピアノ」と教えていたので、責任を感じ、慌ててその場であれこれ本を開いてみました。

私が幼い頃習った本その他ではメゾと書かれています。

楽典の本では、メッゾというのもあり、メッツォというのもあります。

三善メソードではメッツォでした。

要するに外来語ですから、Zがツであるかズであるか国により違うでしょうし、mezzoに小さなッが入るか入らないか微妙なところなわけです。

その生徒さんは、間違いというわけでは無いと△を主張してみたそうですが、却下されたとのこと。

そう言えば、我が家の音楽専門高校を目指していた娘が中学生のとき、何だったか先生から軽くお説教されたついでに、「和音はいくつの音で構成されているか知っているか?」と聞かれ返答に困っていると、「和音は3つの音だろう、それくらいもわかっていないのか!」みたいなことを言われたと、不機嫌に帰宅してきたことを思い出しました。

4つも5つも6つも重なっている和音を弾いている本人としては戸惑ったのでしょう。

まあ学校の成績はともかく、音楽人生、弾いたり歌ったり聴いたりと中身を楽しむことのほうが豊かというものですよね。

さてしかし今度から私の教室では「メッゾ」にしようかな。それとも「メッツォ」かな。

ピアニスト・アルゲリッチ

 ベルリンフィルの公演がネットで聴ける「ベルリンフィル・デジタルコンサート」のサイトの会員になっています。

さきほど、11月末に公演したアルゲリッチのシューマンのピアノコンチェルトを聴きました。

ゆったりとどちらかと言えば遅めのテンポで弾くアルゲリッチ。若い頃のノリノリのスリルある情感というよりも、人生を眺めつつ歌いこんでいくような音楽。そして終楽章では人生に感謝するような躍動感。

10月に3番目の御嬢さんが監督し製作した「アルゲリッチ 私こそ音楽!」というドキュメンタリー映画を観ましたが、その映画の中のこのピアニストの実像がついつい重なりました。

3人の子供たちはそれぞれ父親が違います。世界的な天才ピアニストである親もその子供たちもそれぞれに大きな葛藤を乗り越えての現在です。映画ではそれぞれが正直にその葛藤をさらけ出し、理解し、許し、愛し合い、悩む様が描かれていました。

アンコールはシューマンの「子供の情景」から1曲目の「異国から」でした。豊かで多彩な音色からこれまでの人生が回想され紡ぎだされるかのようで、感動的でした。この曲はホロヴィッツも好きですが、この日のアルゲリッチも素晴らしかった!大いなる人生を生き、感じ、乗り越えてきた音楽であり、またその美しさに力をもらえました。