ベートーヴェン「ピアノとヴァイオリンのためのソナタ」コンサート

昨日は、ヴァイオリニストの娘のコンサート、ベートーヴェン作曲「ピアノとヴァイオリンのためのソナタ」全曲演奏会でした。演奏したのは第3番、第9番、第10番でした。

夏休みの帰国を利用して毎夏、友人の永田美奈さんとDuo Binaryを組み、ベートーヴェン全曲に取り組み、今年は3年目の最終回でした。最高峰と言われるソナタ「クロイツェル」で無事に終えることが出来ました。

お陰様で会場の「ムジカーザ」が満席の中、二人の熱い演奏が繰り広げられました。始まる前、満席は大変嬉しいのですが、弦楽器にとっては(声楽もそうだと聞いています)こじんまりしたホールですと立派なグランドピアノに比べ音がより吸収されてしまうので音的に心配でした。が、なんとかかんとか全体としては(部分的にはやはりどうかな…)バランス良く響いてくれたように思いますし、お客様にも褒めていただけたようで、良かったです。

今回ベートーヴェンの全曲を娘の演奏を通して聴きましたが、やはり、ベートーヴェンの作曲家としての実験的な斬新性や工夫、前向きな挑戦、そして、人間的な面では理想を求める大きさ、喜びや感謝を見出す精神力、そんな偉大な面をあらためて感じさせられました。

ところで私は小学生のころから好きな作曲家なのですが、自分の専門であるピアノソナタ32曲あるうちお恥ずかしいくらいの(両手で収まる程度の)曲しか弾いていません。先日、ピアノのところに置いてあったベートーヴェンピアノソナタ全集をパラパラと見ていた娘から言われました。「お母さん、ピアノが弾けるんだからこれ全曲弾くべきだよ。生きているうちにこれ全部弾かなきゃだめ。絶対に弾いたほうが良いよ。」

本当にその通り。愛すべき作曲家です。ただし今から1年に1曲ではたぶん間に合わないぞよ。ということは1年に2曲づつか…。

16分休符に16分音符

実は、葉加瀬太郎の「情熱大陸」の伴奏を練習しています。というのも、来月、さいたま市中央区役所のロビーコンサートにて、クラリネットの伴奏で出演しますが、その演目の中に「情熱大陸」が入ります。

始めにYou Tubeで本物を聴いてみてから、「へえ、面白い。」と雰囲気的に真似っこして練習を始め、最近はなんとなく弾けていたつもりでした。

ところがです、次女のヴァイオリニストが今帰国しているので、ちょっと弾いてみてと頼み、昨日一緒に合わせてもらったところ、とたんにお腹を抱えてゲラゲラ笑われました。

「何で、そうなるの。」と笑うのです。私が「だって、本物聞いたらこうなってたよ。」と答え、You Tubeを聞いてもらったところ、彼女から「ほら、プロはきちんと弾いてる。」と指摘され、私のはリズムがきちんと揃っていないから可笑しいと言われました。

16分休符、16分音符、8分休符、8分音符それぞれの長さが揃っていないため、いい加減な伴奏になっているとのこと。わー、そうだったか。私はオバサンピアニストの後ろめたさから若々しい雰囲気ばかり考えていました。ポップスリズム侮るなかれ、大反省。以来、暇さえあれば16分音符でトゥクトゥクトゥクトゥクトゥクトゥクトゥクトゥク唱えています。トゥクトゥクトゥクトゥクトゥクトゥクトゥクトゥク…。

ストレスフリー?

本日、コーラスのレッスンで、「80過ぎまで声帯も呼吸器官も今まで通り使えますよ。ただし、体力的には疲れやすくなるかとは思いますが。」と私が話した時、「先生、〇〇さんは、80歳にもうじきなられるのに疲れたことがないそうですよ!」と団員から言われました。

〇〇さんはそのお隣にいらっしゃる、いつもニコニコ笑顔の前団長です。

「えっ、夜寝るときとか、あ~疲れたって言わないですか?」
「はい、言ったことないですよ。」
「年齢と共に疲れやすくなったとか思わない?」
「はい。」
「じゃあ、ストレスとかも無いわけですか?」
「ストレスって感じないですもの。いつも何とかなるさ、まあいいやって感じですよ~。」

彼女との付き合いは長く、彼女自身やご家庭の大変だった事とかも直に伺っています。よく頑張っていらっしゃる状況も存じています。

彼女は、携帯もパソコンも持たず、着飾ることも興味なし、趣味はコーラスと料理と読書。夜寝る前の読書タイムは何より大好きと聞いています。(8時から9時まで大好きな本を読み、決まって9時には寝ているのだとか。)ご主人は野菜作りが大好きで、朝4時には畑へ行くそうで、毎日その持ち帰った野菜を食べているそうです。私もケール、赤かぶ、玉ねぎ、キュウリ、トマトなどなどこれまでいろいろいただいています。

私の生活とはまるでかけ離れていますが、しかしまあ、彼女から学ぶべきことがあるようにも思いました。今日からは寝る前に「あーつーかれた!歳だ!」と言わないようにしようっと。