ピアノ教室 大人生徒さんのお楽しみ会

本日、大人の生徒さんのお楽しみ会をしました。

お楽しみ会と言っても、特にゲームなどするわけでなく、皆で集まり、日頃のピアノの成果を発表し合い、あとは雑談です。

皆さん、いつものレッスン室での演奏とは言え、他人が聞いている状況では「日頃」とは勝手が違いますのでそれなりに緊張しながらも山超え谷越え頑張って乗り切ってくださいました。私もこの際勉強しようと思い、皆さんと同様緊張しつつ頑張って演奏致しました。

さて「お楽しみ会」という気心しれた仲間内での和気藹々の雰囲気というのがくせ者でもあります。準備も、演奏しているときの集中度も微妙に甘くなるのは否めません。しかしです、逆にそこがアマチュアの楽しいところでもあるわけです。日頃の仕事や生活を大事にしつつ、身体に障らないほどほどの緊張感を味わい、演奏後には仲間内でお互いを認め合いつつの楽しい雑談で終えることができるのですから。

私自身としても、「ああ、これが試験やコンサートでなくて良かったぁ。」と思う「なんちゃってソロ演奏」ではありましたが、皆さんと共にリラックスしつつ名曲とその魂に浸ることができ、とても楽しいひと時を過ごせました。

焦るなと反省なり

今日の「レッツ・スィング」の本番では事件が起きてしまいました。

「翼をください」です。この曲は、単純な中にも爽やかな親しみやすさのある名曲と私は感じているのですが、今日の演奏で、出だしのユニゾンでは、それが美しく表現出来ていたのです。しかししかし、小学生でもすぐに歌えてしまう容易な曲でも、70代女性にとっては、後半の「この大空に~」からがどうしても乗りにくいリズムなのですね。

ああ、さんざん練習したのにねーーー。

リハーサル無しでいきなりでしたしね。

指揮者の私から感じた事件はこうです。

あれっソプラノさんリズムとブレスが遅くてピアノに乗り遅れてるよ~

ブレスで遅くしないでよ、出を早く!早くってば!

こっち見ろー!早くと指示出しているのにー!

ありゃ、ソプラノさんへの指示ですよ。ピアノさんは速くしないでね。

次の流れでアルト、男性、速くするな~!

げげ速くなっちまった。

ふう、さあ2番。こんどこそ。

今度は指示が伝わり乗ってくれたかな。

いやいや、2回目のリズム、出がやはり遅くてずれているじゃん。

いやいや、速くしてほしいのはそこのリズムのところだけだよ。

あとは落ち着いてちょ~!

っと、最後の和音だけは落ち着きなんとか終了。ふう。

トホホ、後から思い返せば、指揮者の私の未熟さです。

1パートに向けて「ノリを速く」と「ブレス早く」の指示を、えっどうしたっと焦るあまりに強引に出してしまった事は、本来普通に乗れて歌えていた団員とピアニストにとっては混乱を招いたことになりました。

この強引な指示をしたことで、本来の自分の音楽では無い不自然な音楽をしてしまったという自己嫌悪感が今、結構強烈に頭中を巡っています。

単純で容易なこの曲ですが、予期せぬ貴重な反省材料となりました。

アナと雪の女王

「アナと雪の女王」を見てきました。都合の良い時間帯には吹き替え版しかなかったので、吹き替え版を見ました。感想は、「超楽しかった~!」です。

久しぶりに仕事も無い1日でしたので、近くの映画館に家事の合間をぬって行きました。今話題になっていることと生徒さんと共通の話題を持てるかなと、年甲斐もなくこのディズニー映画を選びましたが、大正解。ディズニーアニメ映画は昔と変わらず健在でした。おススメです。

はじめの短編「ミッキーのミニー救出大作戦」から、周りのこどもと一緒に声出して笑っちゃったもんね。この頃ではTVで見るお笑いタレントの芸に対して、声を出して笑うなんて皆無ですが、ディズニーアニメではその総合的アイデア、転換の意外性、スピード感等、従来の笑いの伝統と新しいセンスがうまくブレンドされていて思わず笑ってしまいます。見事でした。

「アナと雪の女王」もとても良く作られていました。従来の手法と新しいセンスがうまくブレンドされていますし、画面が美しいのと楽しいのはもちろんのこと、音楽も話題の通り良かったですよ。挿入されている曲そのものも様々な場面にとても良く合い、コントラストが計算されつくされ、大変楽しめますが、驚いたのは、神田さやかさん、松たか子さんの歌唱力でした。アンサンブルも良かったですし、プロの力を堪能できました。

ディズニーらしい「真実の愛」というテーマがしっかりベースにあるので、落ち着いて身を任せられるし、その素晴らしいエンタテイメント性に見終えたあとも魔法のように良い気分にさせてもらえました。

昔、我が家の子供たちがビデオに撮ったディズニー作品を繰り返し見ていて、(母としては子守代わりに見せていたわけですが、)内心、ゲラゲラ笑う我が子たちを見て、この子達ちょっと幼すぎないか?などと思ったものでしたが、ぎゃはっ、こんなことになるとは…。

声帯の不思議

やっと体調がもとに戻り、それは嬉しいのですが、良くわからないのが自分の声帯です。

先週はすでに咳はほとんど出ない状態でしたが、まだ少し疲れやすいかなという感じでした。そんなとき、声のほうは中音域はこれまで以上に出やすく絶好調であったにもかかわらず、高音域がどうあがいても、どう様々なイメージをしても全く出ないのでした。今後このままなのだろうかと、大きな無くし物をしたような気分でした。

ところが体調の回復とともに、1日1日と出る音域が1音ずつ上昇していく経験をしています。日曜日は「レ」まで、月曜日は「ミ」まで、本日火曜日は「ファ」までと出るようになってきました。このままいけば本来なんとか出ていた「ラ」くらいまではあと2日でしょうか。

続いていた咳が原因なのか、ごろごろしていたので声帯の筋肉が痩せてしまったことが原因なのか、良くわかりませんが、声帯という自分では見ることのできない繊細な筋肉についてとても不思議に思います。

そしてこんな時、昔から声楽家にあこがれていた私ですが、ああ、声楽家でなくて良かったぁなんて思いますね。

課題曲説明会

私のピアノ教室はコンクールは積極的には勧めていません。確かにコンクールは目標に向かって前向きになれるメリットがありますが、生徒さんによっては結果が出ないと自信を無くされたり、燃え尽き症候群のようになり、音楽と離れてしまう危険もあり指導者としては大変難しいものです。

とは言え、勉強のために、コンクール課題曲説明会のような講習会に行ってみたりすることもあります。

おもしろいのは、指導専門の先生と、プロのピアニストの先生と、作曲専門の先生と微妙に視点が違います。

例えば、ある女性の指導専門の先生は、生徒さんへの言葉がけが大変上手で、その魔法のような言葉がけはついつい言葉足らずになってしまう私としてはとても参考になります。が、「参考CDより遅く弾いては不利ですから速めの演奏をするようにしてください。」を強調されていた点は、こどもの音楽的成長をコンクール対策という1点にのみ合わせてしまう感じで、あまり良い気がしませんでしたが…。

そこへいくと、現役男性ピアニスト先生は違いました。僕はこの曲をこう感じます、と理論的にも自身の感性としてもはっきりと的確な言葉で説明しながら表現して聞かせてくれます。コンクールではなく、コンサートであるかのような視点です。

ただ、こども達がどれだけその素晴らしい音楽を吸収してくれるかといえば、個人差が大きいし、指導力も試されます。

先日は作曲専門の先生の講習会に行ってみました。和声の変化、変わったメロディの発見、旋法の使われ方、など、普段見落としてしまいそうな楽譜上の魅力をたくさん指摘してくださり、指導者としてというより、普通に自分にとってとても勉強になりました。

その先生の余談コーナーでは、「演奏中の大げさに感情を込めた無駄な動き、あるいは、いかにも的なお腹を押さえてどうしたのみたいなお辞儀は、コンクールの審査に全く関係ありません、弾いてる人が何かを感じてくれているなという美しい音楽が大事なのです。」と仰っていました。

これも同感でした。美しさや楽しさを生徒さんと一緒に発見できる先生でなければいけないということですね。