平成よさようなら

「平成」が終わろうとしている。平成時代は私にとって、「子育て」と「音楽の仕事」を通して大きく成長できた30年だった。しかも平成18年に夫が倒れているので、その事件が大きな区切りとなり成長指数はグンとアップしたと思う。成長に関して、今振り返ると、私にとっては何よりも家族に助けられているのだけれど、特にこの後半戦はネット社会にも大いに助けられた。夫に頼れない分、頼るのは何でもネットだったからだ。調べる、勉強する、様々な考え方を知る、などなどネット社会は女が生きて行くうえで本当に有難かった。

今年のゴールデンウイークの目標の一つに、「積読本を減らす」がある。興味があるとすぐ購入してしまった本が結構積まれているからで、今日、さっそく1冊減らした。
「わが弟シャルル・アズナブールの思い出」という本だ。これはシャンソン歌手のアズナブールが昨年10月に94歳で亡くなられたニュースがきっかけで、すっかりネットで聞く彼の歌に魅了されて購入したものだ。1歳4か月違いのお姉さんのアイーダ・アズナブールが祖父母や両親のことを交えてシャルルの活躍を書いている。
けっして成功の自慢話では無い。一家はアルメニア難民として(特に母方のほうは壮絶な殺戮を目の当たりにしている)、フランスに渡れたものの、戦争等、時代の波に翻弄されながら芸を愛し、歌を愛し、家族を愛しつつ懸命に前を向いて生き抜いてきた家族の話だった。

平和の尊さ、そして家族の尊さを感じさせてもらえる本を平成最後に読めたことはラッキーだった。そして久しぶりにまたアズナブールを聞いた。お姉さんのアイーダさんも歌手なのだが、それもyou tubeで聞けた。元気をもらえた。

心機一転の季節

市民の森の桜と菜の花

4月に入り一気に色とりどりの花々が咲き始め、殺風景だった庭や家の前の畑風景が徐々に美しくなってきました。我が家では息子の引っ越し(とは言え県内の実家沿線先)とかもあり、なんとなく先月末からバタバタとせわしなくもありましたが、とりあえず明るく心機一転です。

ヴォーリズ記念館の十字架のように見える窓

今週の初めは、冬に戻ったような寒さの中、滋賀県の長浜と近江八幡へ旅行へ行ってきました。実は計画していた段階では桜が目的のつもりでしたが、予想は大外れの大失敗で、寒くて寒くてまだまだ桜は全て固い蕾ばかりでした。ただ、いつも旅行というのは得るもの大です。今回は一緒に行った姉と久しぶりにいろいろなことをじっくり話せたこと、そして近江八幡では建築家ヴォ―リズ(1880-1964)の生涯を知ったことが収穫でした。
性格も考え方も全く違う姉との会話は私にとって、新風に吹かれて頭の中に心地良い揺らぎが生じるとでも言うのでしょうか、有意義なものでした。ヴォーリズのほうはクリスチャンとしての奉仕の精神と、日本人として生き地域に根差すことを固い信条としながら、仲間と共に大きな仕事を成し遂げている点が素晴らしいと感じました。その強い信念に力をもらえたように思えます。

さかなの会の仲間たち(お休みだった方々ごめんなさい)

今日は、混声コーラス「さかなの会」の遅ればせながらの新年会でした。皆さんの話から、日々の生活はいろいろ問題を抱えつつも、歌うことで元気になってくださっているのが伝わってきました。これからもずっとそんな雰囲気を壊さないよう頑張らなければと、私としては心機一転の心意気をここでもいただけました。