公民館祭りに芸能祭

今月はコーラス各団が、それぞれ活動会場での発表会でした。公民館祭りや芸能祭という催しで、他の活動団体と一緒の発表です。フラダンス、社交ダンス、オカリナ、ハーモニカ、太極拳、南京玉すだれ、といった他の出し物の中にコーラスも混じります。

今日は「レッツ・スイング」さんの鈴谷公民館での発表でした。「アヴェ・ヴェルム・コルプス」で始まり、そのあと、「君歌えよ」(大熊崇子作曲)「平城山」「怪獣のバラード」と用意しました。

本番ですが、ここの公民館は出番前はホール内の舞台脇の客席で前の団体の発表を見ながら待機しているのですが、本日の我々の前の団体は日本舞踊でした。邦楽に合わせての日本舞踊をたっぷり聴いて見た後に「アヴェ・ヴェルム・コルプス」って、公民館祭りならではです。しかし今日は団員のパワーのおかげでまあまあの出来栄えだったかな。お客様にもきちんと聴いていただけたようでした。

私は毎年、団員と共に少しでも良いステージを提供したいと思いつつ、一生懸命用意するのですが、こういったステージではアマチュアの団体ですから、いろいろなレヴェルの団体がごちゃ混ぜです。レヴェルというのは、発表をどう考えているかという意識レヴェルの意味です。観客へ向けて少しでも神髄を伝えられるように一生懸命用意するのか、出演者が皆で楽しく発表できれば良いのか、みたいな意識レヴェルのことです。正直、観客がおしゃべりしようが、途中で出入りしようが、失礼でもなんでも無いというレヴェルの団体もあるのです。

今日、背筋がピンとしたことがありました。それは私たちの次が「館長と仲間たち」という男声合唱団で、その指揮が合唱連盟理事でいらっしゃる大先生でした。結成されたばかりだそうですが、良いコーラスを作ろうという真剣な意識が伝わります。やはり客席は誰もおしゃべりはしません。曲目は親しみやすい愛唱歌でしたが、その姿勢は「音楽」に真摯に向き合っている事が伝わりました。

やはり、こんな時間は観客としても良い時間です。出来栄えはプロのようにはいかなくても、少しでも良いものを目指し提供しようという真摯な姿勢は、いかなる場面でも崩してはいけないと教えていただけたようにも思いました。

 

「蜜蜂と遠雷」読みました

今年の直木賞に選ばれた、恩田陸の「蜜蜂と遠雷」を読みました。日本で3年ごとに開催される国際ピアノコンクールが舞台ということで、4人の出場者と、高名なピアニストでもある女性審査員を中心に、それぞれの生き方や人生の背景、音楽への考え方や感じ方、コンクール期間における音楽的感性の変化などが描かれています。

まず、面白かったのは、音楽を言葉に置き換えて見事に表現しているところでした。1次予選、2次予選、3次予選、本選とありますから、4名それぞれが弾く膨大な曲をどう表現するのだろうと思うのですが、その言葉の魔術に飽きることなく酔わされてしまい、さすが小説家だと感嘆させられました。

題名からしても、おそらく作者の一番描きたかった人物は、養蜂家の息子である少年ピアニストなのでしょう。彼は、放浪のような生活の中、ピアノも持っていないのにも関わらず、幻の天才大御所ピアニストから直接教えを受け、その推薦状を持っているという天才です。彼は小説の中で「ギフト」として存在します。コンクールを通して、彼を取り巻く他の天才ピアニストたちも、彼の音楽に大きく触発され、音楽的感性や考えが次第に深化されていきます。

作者は音楽の本質を、「時空を超え自由に対話することのできる、人間だけが持つことのできる霊的なもの」として捉えているので、純真無垢な自然児である天才少年、風間塵の演奏は音楽の本質そのものであり、「ギフト」となるのです。

しかし、この設定については、音楽に携わる凡人の私としましては、面白いけれど、メルヘンでもあるなと思います。どんな天才であっても、たとえ自身が作曲者であっても、自然児のまま、つまりピアノを練習せず勉強もせずでは、バルトークやラフマニノフやらのコンチェルトを弾けるようにはならないでしょう。また、コンクールという場で出場者が他人の演奏に純粋に感動し、その場でストレートに自己を真摯に捉えて変容させていくというのもメルヘンではないかと思うのです。加えて、この小説には商業活動という側面からの音楽の要素は皆無なわけで、それも現実的では無いように思います。

とはいえ、設定がメルヘンであっても、霊的な自由と自己の確立があっての表現は芸術の本質と言えますし、演奏者の描写は音楽の深淵を見るようで惹きつけられ、読む側としても読後に大きな「ギフト」をいただけたように思えました。

大人のピアノ懇親会

昨日は、自宅レッスン室にて大人のピアノレスナー様が集まり、懇親会をいたしました。昨日は、都合のつかない方が多く、参加は5名と私でした。それぞれ自己紹介の後、いつものように1曲ずつ発表をして、お茶&おしゃべりタイムです。

発表はベテランの方も初心者の方ももちろん私も皆リハーサル無しということもあり、この場は毎回緊張します。私も含め、家では弾けているのにどうしてって感じですね。でも、私は皆さんが心を込めて弾いて下さっているのを聴かせていただき、風邪をひいてしまった体調が少し改善した気がしました。演奏者の心の熱さに風邪菌が死滅していく感じでした。

懇親会終了後

「埴生の宿」、「エーデルワイス」「フライミートゥーザムーン」、リスト「ため息」、プーランク「エディットピアフを讃えて」、アルベニス「ゴルドバ」、チャイコフスキー「炉端にて」が昨日の発表曲です。

最後のチャイコの小品が私だったのですが、昨日はどうも納得いかない出来栄えに、我ながらがっかりで、本日録音し、エイッとyou tubeにアップしてしまいました。ただしmp3をmp4に変換することは出来ましたが、その後の編集が出来ないままアップしています。you tubeにアップして思いましたが、素晴らしい演奏がyou tube内にいろいろあり、それらをもっと研究するべきであったと、またまた反省です。と、こんな失敗をしながら、勉強でもあります。とりあえずご興味あればお聞きください。

発声のレッスンへ行く①

昨日、知り合いのソプラノ歌手のお宅へ、発声のレッスンを受けに行ってきました。発声レッスンを受けるのは数年ぶりです。この年末年始に声が出なくなり、やっと1月半ばくらいから普段通りに出始めたのですが、この際、自分の発声を見直してみたいので、レッスンをお願いしました。

昨日はもっと早く行くべきだった、と反省でした。頭では理論的にわかっているようで、出来ていなかったわけです。

私の問題点は、まずは下顎が固く(ぶら下がっていない)、開き方が正しく無かった点です。歯医者で歯を見せるような開け方になっていて、それを風邪の時に喉の奥を見せるような開け方にしないといけないという点でした。

次に、顎から首にかけてと鎖骨周辺にすぐに力が入る点です。これは、自分では全くわからないのですが、首を振ったり、肩を揺らしたりするといくらか声も楽になるので、知らずに緊張が走っていたのでしょう。

さらに、ア、イ、エ、の開け方の口の中が平たい点。横隔膜の維持が出来ていない点。などなど、全部基本的なことでありました。

これら、すべていつものコーラスの指導で私が指摘している点なのですがね。自分では出来ているつもりだったというだけでした。

今後、せめて月1でレッスンをしていただこうと考えています。私の年齢でも、「まだまだこれから出ますよ~」って言っていただけましたし!また報告致します。