今年に入ってすぐの頃、小学4年生の女子生徒さんから「先生、私、キメツノヤイバが弾いてみたい。」と言われました。彼女は、昨年の4月からピアノを始めたばかりで、昨年暮れの発表会では「ぼくドラえもん」と連弾での「シオカラ節」を猛特訓の結果バッチリ決めてくれました。
昨年「シオカラ節」を決めるときも、えっ?なに?と聞きなおし、YouTubeで彼女が指し示す動画を聴いては、へー!とそのゲーム音楽に軽くカルチャーショックを受けたものでした。しかし、発表会で披露できるようカッコよく編曲してみようとの意欲が湧き、伴奏の編曲にチャレンジし、メロディは黒鍵だけで弾けるので彼女に教え込み、本番の連弾は大成功だったのでした。
「キメツノヤイバ」も「えっ?なに?ちょっと紙に書いてくれる?」から始まり、「鬼滅の刃」だとこれまた指し示されたYouTubeで知り、その初心者バージョンのピアノ演奏がYouTubeにあり、それをそっくり弾きたいのだと理解できた次第。さーてどうしたものかと思っていたところに、コロナの自粛期間で時間がたっぷり出来たため、ピアノ独奏用楽譜を作り上げることが出来たのでした。
6月から通常のレッスンに戻ってから楽譜を渡すと、彼女は大喜びでまるで「鬼滅教」みたいにどんどん頑張ります。今では全曲最後まで本来の速さで弾いてしまいます。ピアノを始めて1年半なのに好きこそものの上手なれ、凄い効果!
今、どの生徒さんに聞いても知ってる「鬼滅の刃」。そこで私もまずはテレビで放映されたアニメを見て勉強。ハマると次に、すぐ近くの映画館へ見に行き、なるほどーと楽しみました。卑屈な鬼と戦うわくわく感、人の心の温かさ、修行する真面目さ厳しさ、人間の哀しさ等いろいろな要素が魅力です。
先日、小学4年の男の子がレッスンを終えてから、「先生、映画を見てみんな泣いたって言ってるけど、先生は泣いた?」と聞くので、「んー、泣きそうになったよ。ジーンときたよ。」と答えると、「どこらへんでそうなった?」と聞かれ、「だって、あの本当に強い煉獄さんが一生懸命全身込めて戦いに戦い抜いたのに、最後にはやられてしまい、それでも人間としての強い気持ちやきれいな心をを失わずに炭治郎に伝えるべきことをしっかりと穏やかに伝えていく姿に心打たれたし、炭治郎も煉獄さんを助けてあげられなくて悔しくて悔しくて泣くところは本当に見ていて気持ちがわかり泣きそうになったよ。」と答えました。「うん、うん、そうだよね。」とうなずきながら彼は帰っていきましたが、こんな話が小学生と出来て気持ちが通い合えるなんて、珍しいことかもと嬉しくも感じました。
中学生の生徒さんには少々厳しく「それじゃ、鬼に食われちゃうよ。」などと言うと笑いながら理解してくれたり、合唱団でも水の呼吸、風の呼吸などと引用させもらって「鬼滅」を重宝しています。
さて本を読んでいない私は、早く次を見たいな!
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