芸能祭と公民館祭り

昨日土曜日はいきがい大学熊谷連協の芸能祭で今日が下落合公民館祭りの本番でした。

熊谷のほうは混声コーラス1団体、下落合公民館は女声コーラス2団体の指揮をしてきました。

芸能祭はいきがい大学(60歳以上の方々)のクラブ活動で、ハーモニカやフラダンスや社交ダンスや太極拳等の様々な演目と一緒の合同発表会です。

公民館祭りのほうも、地域の活動グループの様々な演目の合同発表会ですが、やはり多くがシニア世代の発表です。

長年こういった催しに参加してきていますが、60歳以上の方々のパフォーマンスがだんだんにレヴェルアップしていると感じます。

そして、年々、特にコーラスでは、若く有能で素敵な女性の指導者が増えています。これは、私のような若いとは言えない年配指導者にとっても良い意味で刺激的なことだと感じています。この仕事の魅力をあらためて客観視できる場にもなるからです。

共に生き生きと活動できる喜びを感じさせていただけた本番でしたが、やはりこれは気持ちの良いパフォーマンスに触れることができたからだと思います。(私の団体も含めてね)

そして若い指導者の方々に負けないよう頑張らねば、とも思った昨日今日でした。

ドイツ旅行

昨日、ドイツ旅行から無事に帰宅しました。今回はドジボケ母(私の事)と、ドイツは初めての長女と、ドイツ在住の次女との10日ほどの珍道中でした。若さあふれる娘たちの気遣いとフォローのおかげで、ほぼ計画通りに、一生の思い出となる旅行を楽しむことができました。

(今回は、ヴィースバーデン~マインツ~フュッセン~ミュンヘン~フランクフルトを回りました。)

レッスンをお休みいたしましたが、この旅行でとても良い気分転換をさせていただけましたので、今後に生かしたいと思っています。

また旅の話もいずれアップしようと思います。

 

(ノイシュヴァンシュタイン城)

大人の会

本日は大人のピアノの生徒さんのお楽しみ会でした。お楽しみ会は毎度、我が家の狭いレッスン室にご都合のつく方が集まり、小品をそれぞれ披露して、あとはおしゃべりです。

今日は私を含めて8名でした。顔なじみどうしの方も、新しい方も、皆さん同じ趣味を持ち、日頃忙しい中ピアノを頑張っていらっしゃるので、すぐに打ち解けて、話もはずみました。

それぞれの演奏も、それぞれ味わいのある素敵な演奏で大変楽しめました。

今日は私も弾きました。ショパンの「エオリアンハープ」。

これさえなければ楽しい会だったのに…なあんてことにならないようにと、心がけつつ準備しましたが、たぶん、大丈夫だったことでしょう。

音楽はやれどもやれども尽きない難しさがあると同時に、やはり真摯な音楽と共に過ごす時間はとても楽しいですね。

大人の方々、お疲れ様でした。これからも、無理のないよう「演奏」を追求しつつ、ピアノを楽しんでください。

「未完成」展開部

先日ピアノ講師の友人から相談に乗って欲しいと言われた内容が、その方の高3の生徒さんが学校の音楽授業でシューベルトの未完成交響曲第1楽章の展開部を分析せよとの宿題をもらい、その件を自分に訊ねてきたが、どう説明したら良いかしら、というものでした。

普通高校なのに、まあなんと高尚なことを要求する高校かと思ったら、超ブランド有名私立男子高校でした。さすがです。

ただし本人は楽譜が苦手でチンプンカンプンとのこと。

実際の宿題の問題用紙を見せてもらうと、まず①展開部を小節数で示しながら段落に分ける、そして②それぞれの段落や箇所で主題やそのモティーフがどう使われているか楽譜で示す。最後に③展開部全体の分析を文章で表す。

そんな内容でした。

へえ、やってみようかしら。おもしろそう。

実はその友人からはたびたび御馳走になっているので、そのお礼も兼ね、私もこの宿題にトライしてみることにしたのです。

昨日、私なりに分析したものを友人に参考までにと提出したところです。

音大でもこんな宿題は出されたことは無く、ほぼ初体験ではありましたが、しかし、分析してみると、本当におもしろかったです。耳から聞いていた以上に音楽への共感が深まります。また分析したことを文章で表すことで、自分の音楽に対する考え方と向き合えました。

というわけで、「未完成」1楽章の展開部ならお任せください。

年頭

明けましておめでとうございます。

今年もどうぞ宜しくお願い致します。

今年も元気に無事に過ごしたいものですね。

我が家は夫のことがあるので、とにかく皆、健康で健全でいること、年頭の私の願いはそれにつきます。

(その土台があってこその他の願いもたーくさんありますが…

我が家の今年の正月は、夫は病院でしたし、正月らしさは手抜きでと決めてはいましたが、なんとか息子と毎年恒例のお餅(我が家は姑から伝来の丸形です。機械で突いて手で丸めます。)を作り、お重にも簡単手抜きのお節を並べました。

長女も来てくれて3が日一緒に過ごすことができ、夫の病院ではドイツの次女も交えてLINEで皆で話も出来、親戚にも会えたりと、とても楽しい正月で出発できました。

今、仕事が始まり、忙しさと慌ただしさと様々なストレスの日々というレールに乗り始めましたが、今年も力を尽くしつつ日々楽しく平穏に過ごしたいものです。

      

年の瀬

今日は午前中にレッスンをして、今年の仕事はこれで終わりました。

午後は庭の伸びたまま放ったらかしとなっていた木の枝を切り、それらをごみ袋にまとめ、夫の病院へ行き、その後買い物をして帰宅し、夕食後はとりあえず夫のいない家でのんびりとこの1年を振り返りました。

振り返れば大きなこと小さなこと今年は本当にいろいろありました。が、落ち着いて考えられる今、私としては、「もう一度原点に戻ろう」の気持ちです。仕事のことも、家族のことも、その他のことも。

そう言えば、病院で毎日CDを聴いて過ごしている夫が、昨日はブレンデルの若い頃(たぶん30代)のベートーヴェンソナタを聴き、中でも30番が群を抜いて素晴らしくとても感動したと言っていました。

私が先月ピリスで31番を聴いて感動したよと伝えると、夫はそれらのメロディを思い出しては泣き出しそうになるのです。

今年は私も、ベートーヴェンの後期のピアノソナタをあらためて聴いて締めくくろう。

お楽しみ会

昨日は子供の生徒さんのお楽しみ会でした。クリスマスが近いので、クリスマスの歌を皆で準備していたこともあり、可愛いサンタさんのコスチュームで来て下さった生徒さんもいました。

歌を歌ったり、ピアノを弾いてもらったりしたあと、「くるみ割り人形」のお話を絵本を見てもらいながら話し、CDをお話に合わせて流しました。

絵本は講談社の堀川理万子さんの絵によるもので、全てのページがバレーを描いた素敵な絵なので音楽にぴったり合いました。

皆、目を輝かせて真剣に聴いてくれて、私も幸せな楽しいひと時でした。

歌も難しい

「レッツ・スィング」が15周年と忘年会を兼ね、24日にパーティーを開催します。その企画段階のとき、「私、歌おうかしら」などと場を盛り上げるつもりで宣言してしまったは良いものの、当日が近付くにつれ、次第にプレッシャー到来です。曲を決めて、歌詞を覚えつつ乗って歌っていた頃が花でした。今では不安のほうが増大してきています。

私は歌は好きですが、人前で、しかも一人で歌を披露するのは生まれてこのかた1度も無いのですね。

そしてなんせ、か細い声帯なもので、ピアノのように、繰り返しを徹底するような練習は出来ないのですね。

大丈夫?ピーンチ!

えーい、こうなったら、あとは運と歌の神様に任せ、当日はドレスだけでも楽しんでいただこ。

チラシは団長さんが作成してくれました。笑ってしまうような楽しいチラシです。

モネ展

マルモッタン・モネ美術館所蔵のモネ展(東京都美術館)へ先週金曜日に行ってきましたので書いておこうと思います。

9時30分開室ですので、それに合わせて出かけました。平日だったこともあり並ぶことなくすんなり入室でき、じっくり絵と対峙できました。(見終えて出るときは、これから入室する人がずらーっと入り口から並んで大変混雑していましたが。)

以前からモネの絵は好きですが、昨年山形へ旅行した際、山形美術館でモネの「睡蓮」を見た時に、その素晴らしさを心から実感できました。というのも、クールベ、マネ、ピサロ、シスレー、セザンヌ、ルノアール、ゴッホ、ユトリロ、シャガール等の名作がたくさん展示されている中、どれも素晴らしかったのですが、やはり「睡蓮」の光と色彩と存在感は特別に思えました。(この時はほとんど観客一人でしたから、贅沢にじっくり見比べつつ味わえたのです。)

今回のマルモッタン美術館のモネ展では、モネの生涯を知り、さらに理解が深まったようにも感じています。

その色彩と構図の温かさ、大胆さ、バランスは、やはり家族を愛し、自然を愛し、人生を愛し全うした人であったと思えました。不条理や病んだ感情を表出するタイプの芸術家ではないのです。

晩年の抽象的な作品も初めて見ました。70代、80代では奥さんを亡くし、長男を亡くし、友人を亡くし、自らの目も悪化します。

そんな晩年の抽象的に描かれた絵は、現実の形を超越し、その色彩と魂だけが作品として存在しているかのようでした。遠くから眺めると、ぼんやりと形も浮かび、そしてそれがとても美しいのです。その美しさに癒されました。

モネの死後、ご家族が大切にされてきた絵であることがわかる気がします。

作品の題材の池や花は、モネ自身が創作した自宅の庭だそうですが、一流の芸術家は凝り始めると、庭でさえもこうも凡人と違うものかと、そんなことも感じました。温かな人間味のある偉大な天才だと思います。

ピアノコンサートへ出かける

今月は15日にさいたま芸術劇場でピリス、23日にさいたま市プラザノースホールでアンナ・ヴィニツカヤのコンサートへ出かけました。

ピリスはもう70代になるのですね。若い頃は彼女のモーツァルトや、室内楽の演奏を繰り返し聴いては憧れました。大好きなピアニストの一人です。

今回は20代のピアニスト(グーアン)との共演で、連弾をはさんだコンサートでした。

プログラムと終演後のトークでも強調されたのが、彼女のメッセージです。そのメッセージを私なりに解釈すれば、「あらゆる芸術と同じように、音楽も人間を人間らしく生かせる神の恵みのような奇跡である。人智を超えたこの繊細な神秘の意味や意義が大事であり、そこに真の価値がある。試験やコンクールは芸術の目的や本質ではなくリスクすらある。」です。

彼女は、世代を超えた演奏者との癒合により、それぞれが時空を超えて音楽の奇跡(GRACEと名付けていました)を成就するというプロジェクトを立ち上げたそうで、今回のコンサートもその趣旨に沿ったものでした。

共演した若手のグーアンは、派手さはないけれど躍動感がありながらバランスよくまとまった演奏をするタイプと思います。連弾(シューベルト)はピリスに良い意味で影響されながら、自由に音楽をしている感じもあり、ピリスの趣旨が楽しめました。

私がこの日最も感銘を受けたのは、ピリスの弾いたベートーヴェンソナタ31番でした。心から歌わせるピリス節と響きが染み込んできました。「神の恵み」だったと思います。

アンナ・ヴィニツカヤのほうは、1983年生まれで全くタイプが違うピアニストですが、こちらも素晴らしかったです。

何と言っても初っ端のバッハのシャコンヌをブラームスが左手の為のピアノ曲として忠実に編曲したもの、これが圧巻で、度肝を抜かされました。

最後に弾いたプロコフィエフが得意そうなスケールの大きなピアニストです。

こちらのコンサートの場合、残念だったのは、あーあっ、夫がまだ入院中のせいか、日頃時間に追われているせいか、座ると睡魔に襲われてしまったこと。格闘せずに聴きたかった。のでした。トホホ。