発声のレッスンへ行く①

昨日、知り合いのソプラノ歌手のお宅へ、発声のレッスンを受けに行ってきました。発声レッスンを受けるのは数年ぶりです。この年末年始に声が出なくなり、やっと1月半ばくらいから普段通りに出始めたのですが、この際、自分の発声を見直してみたいので、レッスンをお願いしました。

昨日はもっと早く行くべきだった、と反省でした。頭では理論的にわかっているようで、出来ていなかったわけです。

私の問題点は、まずは下顎が固く(ぶら下がっていない)、開き方が正しく無かった点です。歯医者で歯を見せるような開け方になっていて、それを風邪の時に喉の奥を見せるような開け方にしないといけないという点でした。

次に、顎から首にかけてと鎖骨周辺にすぐに力が入る点です。これは、自分では全くわからないのですが、首を振ったり、肩を揺らしたりするといくらか声も楽になるので、知らずに緊張が走っていたのでしょう。

さらに、ア、イ、エ、の開け方の口の中が平たい点。横隔膜の維持が出来ていない点。などなど、全部基本的なことでありました。

これら、すべていつものコーラスの指導で私が指摘している点なのですがね。自分では出来ているつもりだったというだけでした。

今後、せめて月1でレッスンをしていただこうと考えています。私の年齢でも、「まだまだこれから出ますよ~」って言っていただけましたし!また報告致します。

キット・アームストロングを聴く

午後からさいたま芸術劇場へキット・アームストロングを聴きに行ってきました。

キット・アームストロングは、あのブレンデルに「これまでに出会った最も偉大な才能の持ち主」と言わしめた1992年生まれの天才ピアニストです。

本日のプログラムは、前半がC.P.E.バッハの「自由な幻想曲」、演奏者自作の「左手のための3つの幻想曲」、スウェーリンクの「わが青春はすでに過ぎ去り」、演奏者自作の「細密画」で、後半がJ.S.バッハの「パルティータ6番」でした。

前半の曲は初めて聞く曲ばかりです。しかし、彼がピアノの前に座り初めに出した音で驚きました。これまでこのホールで多くのピアニストを聴いていますが、初めて耳にするような芯のある美しい音でした。それがずっとずっとどこまでも、どこもかしこも美しく、理性と情熱との完成品として続きました。自作の曲は心象風景を表現したような題名付き小品の組曲で、それぞれ即興的な雰囲気の音楽で、素晴らしかったです。後半のパルティータ6番は、意思や意図を前面に打ち出すようなとても情熱的で説得力のある演奏で大変見事でした。

彼は、数学の学位もパリ大学で取っているそうで、作曲はピアノを習い始めるとすぐに作り始めていますし、もう、頭の中は、疑うことのない本物の大天才人間です。だからと言ってはなんですが、彼のピアノを聴いていると、もうその隙のない天才的芸術に「ちょっとオバサンついてけへんは」と正直言いたくなる感じもなきにしもあらずでした。どの音も美しく、どの音も意図があり、淀み一つもなく、どの音もかっこ良く輝いているのだもの。還暦過ぎた頭ゆるんでるオバサンとしてはね、ちょっと、ホットもしたいねん、なんてね。

今日は午前中に混声コーラス「さかなの会」で仕事をし、昼食は豚骨ラーメン。スープをほとんど飲んでしまったせいか、よけい頭ゆるんでたかもな。

今日のピアノ指導法セミナー

今日の午前中に、和幸楽器大宮店で開催されたピアノ指導法セミナーへ出かけました。講師はピティナでお馴染みの二本柳先生でした。

奏法に関すること、読譜に関すること、教室経営に関すること、の3つに分けてのお話でしたが、それぞれとても具体的で納得のいく説明で、大変勉強になりました。

セミナーの教室に入ると、縁日の出店みたいに、机の上に様々なカラフルなレッスングッズが並べられていましたが、説明を聞いてみると、なるほどなるほど、それらはすべて魔法のような効果的グッズでありました。良いかも、と感心し、帰宅するなり私も100均へ車を走らせ、今日の生徒さんに応用するべく少し用意してみました。

私のは、手の形を整えるボール、腕の脱力に使うスポンジボール(お手玉の代わり)、指先を鍛えるスーパーボール半分型のボード(真似して手作り)、腕の動きを確認するリボン付きアームバンド、指を動かすためのカスタネット、指先を意識するゴムのボンボンヘア飾り、といったところです。私の用意したもの。
今日の生徒さんは皆、興味深々、面白そうに全部試してくれました。これから個々の生徒さんに合わせて更に効果的に使えるよう工夫していかねばです。

新しいブログサイトになりました

今まで使用していた無料ブログのサイトが今月末で終了となるため、こちらの新しいブログサイトへ移行しました。いやはや、いまだにヘルプを何べんも開いたり、スマホで検索したりの試行錯誤を繰り返しつつの作業で、混乱しています。今日は初めての投稿です。まだわからないことがたくさんありますが、少しづつ勉強しながら慣れていきたいと思います。またどうぞお付き合いください。

新春2017

明けましておめでとうございます。2017年の仕事も始まりました。

実は昨年の暮れに、仕事が終えたとたんに体調を崩してしまい、正月は寝て過ごすことになりましたが、ちょうど仕事が始まる前に良くなり、なんとか無事に始めさせていただいています。

とは言え、今回は気管支をやられた為、まだ歌う声がダメです。日ごとに少しづつ改善していますから、あと、1週間もすれば元に戻る予定です。

我ながら情けない状態ですが、ただ、どんな声が新たに生まれてくれるのか、楽しみでもあります。発声をゼロから見直せるチャンスでもあるからです。以前も同じような経験をしたことがあり、怪我の功名だと思えた覚えがあります。今回もうまく自分の発声を改善できると良いなと期待しています。

 さて、体調が峠を越して外出できるようになった3日に、歌舞伎座の夜の部の公演へ行ってきました。人生2回目の歌舞伎座です。

もちろん歌舞伎のことは無知ですので、イヤホンガイドに助けられながらの鑑賞です。そして大変面白かった、というのが感想です。オペラと同じですね。私の中では、松本幸四郎と坂東玉三郎のやり取り(オペラでいうデュエット?)が圧巻でした。声も演技も掛け合いもオーラも、すべてにおいて完成された本物の芸だと思えました。

愛之助も演技派ではないですか?とても良かったように思いました。新年始めに、鍛え抜かれたものに接し、分野が違えどもすごく新鮮で良い刺激となりました。

チャレンジドコンサート

24日のクリスマスイヴの日に、熊谷の八木橋デパート内のホールにて開催された、「チャレンジドコンサート」という盲導犬育成支援・障がい者支援のチャリティーコンサートへ出演してきました。

熊谷で指導している、女性コーラス「けやき」さんのゲスト出演でした。

「チャレンジド」とは、「障害を持つ人」を表す新しい米語だそうで、障害を自分自身のためにも社会の為にもポジティブに活かしていこうという想いが込められた呼称だそうです。

この日のアーティストは大石亜矢子さんという全盲の女性でした。ソプラノ歌手として、またピアノの弾語りの演奏家として活動されているかたで、賢い盲導犬のイレーヌちゃんといつも一緒です。(お子さんも2人いらっしゃるそうです。)

この企画に参加させていただくにあたり、コーラスの伴奏をその大石亜矢子さんが引き受けてくださるとのことで、事前に、伴奏の部分と歌付きのものをCDに起こして、お渡ししてありました。

当日のリハーサル前の控室で待機していたとき、彼女の歌う美しい声とピアノが聞こえてきまして、わっ、良かった、とすぐわかりましたが、リハーサルは案の定、大石さんの温かな音と音楽的な流れに支えられ、とても歌いやすく、演奏する3曲とも2回ずつ通してOKでした。

凄いですね。楽譜が無ければ何も出来ない私としては、視覚障がい者のかたのご努力、才能、ピュアな姿勢に改めて尊敬の想いを持ち、刺激を受けました。

本番は、とても良いコンサートで、大石さんの歌とピアノに聞き入りました。「けやき」さんもバッチリ練習の成果を出せて、皆様に喜んでいただけました。

この日は、日本熊森協会会長でいらっしゃる森山まり子さんによる講演もありました。日本の原生の森を守り残さなければいけないという、とても濃く熱い内容でしたが、これはまた改めて書こうと思います。

思いがけず、クリスマスイヴという日にサンタさんからプレゼントをいただけたような1日を持てました。感謝。

「ヘンゼルとグレーテル」の本物

先日、BSプレミアムで、夜中ですが、オペラ「ヘンゼルとグレーテル」が放映されました。ウィーン国立歌劇場の昨年11月の公演で、指揮がティーレマンです。このタイムリーな情報を当日、混声コーラス「さかなの会」の方からレッスン時に伺い、帰宅後、確認してすぐに、生徒さん方へもメール出来るかたにはお知らせしました。

先月の発表会でちょうど「ヘンゼルとグレーテル」を皆で連弾や歌で全部通し、それが楽しかったので、今回本物を見ることで、またワクワクして欲しかったのです。

私はもちろん録画して見ましたよ。一人で見て、一人で感激です。とても素晴らしい演奏、舞台、演出でした。(そりゃ、世界トップクラスの歌劇場ですから、当たり前だ。)何より、発表会で取り上げたので、話もよーくわかるし、曲も知っている曲ばかりなので懐かしく親しめるので、終わったときは一人感動の拍手でした。

さて数日して、お知らせをすることができた子どもの生徒さんに聞くと、今のところ誰も見ていません。

そうなんだ。それじゃ、今度うちでみんなで見ようかなあ。

せっかく発表会で歌ったり弾いたりした親しめる演目ですから、本物に接し、本物の凄さや楽しさを味わえるすごく良い機会であり、無料にして極上の情操教育ですよね。

オペラへの入口を提供できたことにちょっと自負しつつ、本物に接して感動する貴重な経験を逃さないようにと願っています。

…と、まだ一人感激状態であります。

フリーな1日

今日は、久しぶりになーにも予定の無い日でした。

そんな1日、先ずは例の「赤いバラ」を車に乗せて、花の丘農林公園へ。青空は綺麗でしたが、紅葉はすっかり見ごろが終わり、冬枯れの景色の中特に見るものも無く、ぐるっと回って、来た甲斐にと手作り味噌と地元のキュウイを購入して帰りました。

午後は、エイヤッと暗譜に挑戦。来年2月初めに大人のレスナーさん方と「お楽しみ会」をしますが、そこで1曲弾いてみたいと選んだのが、チャイコフスキーの「四季」から1曲目の1月「炉端で」です。間に合うかなと心配ですが、とりあえず暗譜してしまえと、取り組んでみました。

まだ、大変大変たどたどしいながら、なんとか覚えたよー!

するともう「笑点」の時間。「笑点」を見てからは、レッツ・スィングで歌う予定の「浜千鳥」の編曲に挑戦。原曲を混声のコーラス譜に変えるのですが、原曲が美しいので、こんな時間は結構悩みつつも楽しいです。

1日があっという間に終え、もう日が変わる。まあ、なんとか頑張ったかな。

TVで人生勉強

先日、TVをぼんやりと見ながら、元気をもらえたことを書いておこうかな。

一つは、シルヴェスター・スタローンの映画「ロッキー・ザ・ファイナル」。これ途中から見たのに、引き込まれました。

良かったシーンのまずはここ。すでに独立している息子が、仕事でうまくいかず悩んでいたときに、父親が久しぶりの試合に出ること、それがマスコミで大きな話題となっていることを知る。そしてうんざり気分でその父を訪ねる。「有名な親父のおかげでどれだけ苦労をして来たか、父さんはわからないのか。世間は父さんのことを道化者として笑っているんだ。僕も笑われる。お願いだからやめてくれ。」と怒りをぶつける。すると父ロッキーは、謝ったりはせず、「俺は俺の道を自分の責任で歩む。人生は困難がつきものだ。それに立ち向かっていくのが人生なのだ。自分のふがいなさを人のせいにするのは卑怯者のすることだぞ。」とこれまた大声で怒りまくりつつも息子を愛情深く見つめるこのシーン。

もう一つのセリフ、「夢にかけてみたい。たとえ夢で終わっても、挑戦する人生を選択したい。」…メモしたわけでないのですが、確かこんなロッキーのセリフも説得力あったな。

もうワンシーン。すぐにノックアウトされるだろうという世間の予想に反してフルラウンド激闘で持ちこたえ、最後は判定負けするのだけれど、意気揚々と満足げにリングを去るロッキー。そして後日亡き妻エイドリアンのお墓に赤いバラをささげる。すると息子もやって来て二人で抱き合う。

単純な私は、こんなロッキーから生きていくことへの力をもらえたのでした。

それから、もう1件、結構私の好きな番組、「しくじり先生」。

先週は、中田敦彦氏がサン・テグジュペリの「星の王子さま」を解説するコーナーがありました。いろいろ面白かったのですが、終わりの方で星の王子さまが毎日水を与えて育てていた「一輪の赤いバラ」というキーワードについて議論していました。生徒の方々が気づいたこと、中田氏があらためて気づいたこと、それぞれの感性をとても面白く思いました。そして見終えてから、私もふと思ったのです。一緒に生活している障がい者を「赤いバラ」と思うことにしようではないかと。当然「赤いバラ」とは似ても似つかず、まして、もはや愛する対象ともならないにもかかわらず。けれど不思議なことに、そう考えたことで、「一輪の赤いバラ」という言葉が少し可笑しくて、気持ちの中に赤いバラが少し広がり、少し楽になってきたのでしたとさ。

発表会(子どもたちの部)終わる

昨日は、無事に発表会を終えました。子どもの部の生徒さんは9名と少人数でしたが、出演者のご家族やご友人や賛助出演のコーラス「さかなの会」の方々等のおかげさまで、会場の客席が一杯に埋まりました。

出演者全員、とても頑張ってくださり、私としてはとても嬉しい一日でした。全員、本番がベストパフォーマンスだったと思います。

子どもたちにとってのピアノの学習は、楽しい面と大変な面とありますが、大袈裟ですが、目標に向かうプロセスは必ず今後の人生に役に立つと考えています。

弾く曲に対する本質的な創造性、想像力はもちろん、先生の話を理解する力、困難な点を解決していこうとする力、目標に向かうための計画と方法と努力、そんなことも学んで欲しいと考えつつ指導しましたが、皆、良くついてきてくれました。皆、本番はバッチリで、本当に偉いなと思いました。見守って下さいましたご家族様にも感謝いたします。

継続は力なり。ぜひ、この調子で少しづつでも大きくでも、自分なりのペースで楽しみつつ続けていただきたいと願っています。

さて、新生「さかなの会」の方々も有難うございました。とても好評です!魔女の親分子分様、お疲れ様でした。さすがでした!

「ヘンゼルとグレーテル」の歌のお姉さんとおば様、そしてお手伝いのピアノの方々も本当に有難うございました。超楽しかったです。

さあ私も、さらに指導も指揮もピアノも磨きをかけねばと決意を新たにしております。